最悪のタブーとは 『バッド・エデュケーション』
バッド・エデュケーション LA MALA EDUCACION/BAD EDUCATION 2004年スペイン製作 105分 あらすじ: 1980年、マドリード。新進気鋭の映画監督エンリケ(フェレ・マルチネス)の元に、神学校の寄宿舎で共に少年時代を過ごしたイグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)が訪ねてくる。 幼い頃の面影が全くないイグナシオにエンリケはとまどうが……。(シネマトゥデイ)
スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督の半自伝的物語を映画化。
この監督の映画では、シリアスな中にも笑えてしまうユーモアがいつもはあるのですが、
この映画では笑いは排除されていましたね。
少年時代、ある理由で別れてしまった初恋の相手、
役者だという彼が映画監督の自分の元へ、自分たちの少年時代をモデルにして書いたという脚本を持って来る。
懐かしい想いと、丁度次作を考えていた監督は、その脚本を彼が主演で撮り始める。
映画を撮り終えたとき、全ての真実が明るみに。
少年時代、現在、そして製作中の映画と3つのシチュエーションが上手く交錯し、
緊張感が途切れないし、1つ1つの話がどおいう展開になるのかもわからないので、
ミステリーを3本見てるような気にもなります。
ゲイの話ではあるけれど、男女でも十分成り立つショッキングなストーリーです。
ガエル・ガルシア・ベルナルの女装が凄いですね。
ジュリエット・ルイスに似てるような~(^^ゞ
兄さんのほうは怖かったですけど、彼はとても綺麗でした。
シーンシーンで年齢もいろいろに見えて不思議でしたね。
映画は真実が明らかになったところで終わりますが、
エンドクレジットで3人のその後が語られますよね。
この部分はフィクションだとは思いますが、最後まで辛口でした。
いろいろなタブーが出てくる映画ですが、果たして最悪なのは?
そして彼らにとって、撮り終えた映画はどんな意味を持つものだったのでしょう?