『二郎は鮨の夢を見る』、『シュガーマン 奇跡に愛された男』


世界的に評価の高いドキュメンタリー映画2本。
ドキュメンタリー映画ってあまり観る機会がなかったけれど、
観るとなかなか面白いですね。



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                  JIRO DREAMS OF SUSHI   2011年アメリカ 82分

解説:ミシュランガイド東京』で5年連続で三つ星を受けるなど世界の食通からも高い評価を受ける銀座の高級鮨店“すきやばし次郎”の店主・小野二郎の仕事ぶりに惚れ込んだアメリカ人監督デヴィッド・ゲルブが、鮨と職人をテーマに約3ヵ月にわたって密着取材を敢行して撮り上げた異色のドキュメンタリー。各地の映画祭で評判を呼び、無名監督のドキュメンタリー作品としては全米で異例の大ヒットとなった。87歳の今でも現役でカウンターに立ち、鮨に対する謙虚な姿勢と飽くなき向上心を持ち続ける二郎の鮨職人としての哲学とプライド、そんな偉大な父の背中を追い続ける2人の息子の複雑な思いなどを、鮨をアート作品に見立てたこだわりの映像と音楽で映し出していく。          (allcinemaより)


銀座の地下街の外れにある、カウンター中心に10席しかない鮨屋すきやばし次郎
ミシュランガイドの三つ星店。
あのヒュー・ジャックマンも大のお気に入り。
鮨以外の料理メニューは一切なく、20貫のお任せコースが3万円から(時価
ミシュランの1つ星でさえ未体験な自分にとっては(゜ロ゜) ヒョオォォ!

店主である小野二郎さんは85歳で現役、辞める気はまったくないらしい。
まだまだ、もっと美味しい物が出せるのではないかという事しか考えていない。
何十年間もの寿司を第一にしたストイックな生活を見て育った2人の息子も寿司職人。
寿司職人以外にも、築地のプロ、米屋のプロ、プロの料理評論家など、
職人のこだわりと美味しさへの探求心に驚かされます。
「シンプルを極めるとピュアになる」というキャッチコピーになるほどと。

アメリカ人のデヴィッド・ゲルブ監督の映像はヨーロッパ映画の様で、
フィリップ・グラスモーツァルト、バッハなどの音楽が不思議にマッチしています。



シュガーマン 奇跡に愛された男

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 SEARCHING FOR SUGAR MAN
 2012年スウェーデン/イギリス 85分

解説:たった2枚のアルバムを出して姿を消してしまった一人の天才シンガーとその楽曲が辿った数奇な運命を描き、アカデミー賞をはじめ数々の映画賞に輝いた感動の音楽ドキュメンタリー。70年代にアメリカでまったく売れることなく姿を消したミュージシャン、ロドリゲス。ところが彼の作品が、海を隔てた南アフリカで反アパルトヘイトの象徴として爆発的なヒットとなる。90年代に入り、2人の熱狂的ファンが謎に包まれたロドリゲスの消息を探るべく立ち上がり、やがて思いもよらぬ真相へと近づいていく。(allcinemaより)


1970年初頭、アメリカで2枚出したアルバムが全く売れず消息不明のミュージシャン、ロドリゲス。
死亡説まで流れていた彼のアルバムが、地球の反対側の南アフリカで大ヒット。
ロドリゲスの消息を追い求めた2人のファンが、真相に辿りついた経緯が描かれています。

一発屋という言葉がありますが、自国のアメリカではその一発屋にもならなかったロドリゲス。
ところがアパルトヘイト真っ只中の南アフリカで、反体制の象徴として大ヒット。
アパルトヘイトが終わっても彼の歌の人気は衰えませんでした。

彼の歌の魅力に取りつかれ、不思議な縁で消息を探し始めた2人。
真相に辿りつけないと思えた頃、偶然に彼の娘から連絡が入ります。
元々住んでいたデトロイトで日雇い労働などをしていたロドリゲスを、
南アフリカへ招待し、大勢の観客の前でのコンサート。
20年以上のブランクがあるにも拘わらず歌いあげたロドリゲスにファンは熱狂。
成功を知っても以前と変わらない生活を続けるロドリゲスの平常心に驚きます。
自分の創ったものが支持されたという事は、お金以上の価値があるものなんでしょうね。

昨年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞他、多数の賞を受賞。