『博士と彼女のセオリー』立ち向かったのは病気かそれとも


今週末は、まずは地元で公開スタートした『博士と彼女のセオリー』で
英国アカデミー賞ゴールデン・グローブ賞アカデミー賞で主演男優賞を独占した
エディ・レッドメインの演技を観てきましたよ!

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THE THEORY OF EVERYTHING  2014年英 124分

あらすじ:1963年、イギリス。名門ケンブリッジ大学大学院で理論物理学を研究する天才学生スティーヴン・ホーキング。彼は、パーティで出逢った女性ジェーンと恋に落ちる。ところが、その頃からスティーヴンの体調に異変が起き始める。やがてALSと診断され、余命2年と宣告されてしまう。将来を悲観し、ジェーンとの未来も諦めるスティーヴンだったが、ジェーンはひるむことなく、周囲の反対を押し切ってスティーヴンと結婚する道を選ぶ。結婚2年目には長男のロバートも誕生し、当初の余命を越えて生き続けるスティーヴンは、ジェーンの励ましに支えられ、研究者としても着実に実績を上げていくが…。(allcinemaより)



“車椅子の天才物理学者”スティーヴン・ホーキング博士と彼を長年支え続けた妻ジェーンの出逢いから結婚生活を、ジェーンが書いた原作を元にした伝記映画。

ご存知スティーヴン・ホーキング博士は、1963年21才の時にALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症。余命2年と宣告されたにも関わらず、現在73才。2回の結婚を経験し、子供が3人居ます。余命宣告を受けた博士が絶望の縁から立ち直り、幸せな家庭を作れたのはジェーンの献身と強さ、そして天性の博士の明るさによるところでしょう。

エディ・レッドメインは段々身体が動けなくなる博士を演じ、後半では話せなくなるため顔の筋肉や眼の表情だけで表現していて、流石の主演男優賞でした。
ジェーンのフェリシティ・ジョーンズは役によって印象がまったく変わるのですが、20代から50代のジェーンを演じ、同じくすべての賞レースでノミネート。
博士の恩師シアマにデヴィッド・シューリス、この方もイメージコロコロ変えます。
その他にエミリー・ワトソン、チャーリー・コックス、サイモン・マクバーニー、博士に余命を告げる医師には『ベネディクト・カンバーバッチ ホーキング』では父親役だったアダム・ゴルドリーも出ていました。
監督は『シャドー・ダンサー』のジェームズ・マーシュ

いろいろ噂を聞いていて、もっとドロドロした愛憎が展開されるのかと構えていたのですが、そうではなかったですね。
愛を貫き困難な状況に立ち向かおうとした2人、客観的に見るとまさにベターハーフでしたが、ただ長い夫婦生活の間にはいろいろ有るというのはどの家庭でも同じ。
どちらの気持ちが先に変わってしまったのか?ジェーンが妻から看護人になってしまったからなのか?後半の不思議な3角関係を認めるスティーヴンの気持ちは、労りなのか諦めなのか許しなのか?ちょっと理解できなかったですね。
ティーヴンとジェーンは夫婦というより同志だったのかもしれませんね。
濃密な伝記映画でした。自分のかなりプライベートな生涯の映画を観て絶賛したというホーキング博士の伝記だからこそ余計に興味深いです。私ごときでは計り知れない方ですわ。