ダーティハリーになれなかった 『フェイク シティ ある男のルール』
犯罪者には死の制裁を断固として貫くこの男のルール
ダーティハリーも顔負けの情け容赦ない処刑っぷりです。
フェイク シティ ある男のルール STREET KINGS 2008年 109分 あらすじ: ロサンゼルス市警のトム・ラドロー刑事(キアヌ・リーヴス)は、かつてのパートナーを目の前で殺されたあげく、その犯人を取り逃がしてしまう。ところが、単なる殺人では終わらず、事件の裏には巨悪の陰謀が隠されていた。ラドローは踏みにじられたプライドを懸け、後戻りできない“エリア”に足を踏み入れる決意をするが……。(シネマトゥデイ)
キアヌ・リーブス演じるトムはロス市警の刑事ですが、犯人を射殺することが多く、
署内の内部調査部からも目をつけられています。
チームからも浮いている一匹狼のトムを常に庇う上司の本部長ワンダー(フォレスト・ウィテカー)だけが
彼のルールを理解し支持しています。
自分と敵対していた元相棒が殺される事件を目の当たりしたトムは、何かがおかしいことに気づき、
殺人課の刑事ディスカント(クリス・エヴァンス)と共に極秘で捜査を開始しますが・・・・・。
最初から嫌な匂いがプンプンしているので、オチは予測できるのですけれど、
もうひとオチありました。
ただこの最後のオチが、宣伝されてるようにはセンセーショナルに感じなかったのは、
私のテーマの読みが甘いのか、それとも~(^_^;)
正義の根拠となる善悪の基準の曖昧さを描いているようなのですが、
その辺の葛藤や抵抗や拒絶みたいなものが薄かった気がします。
キアヌ・リーブスは今回は生身の人間を演じてるわけですけど、
超人的な役が多いせいか、撃たれてもあまり可哀相に見えないのは損ですね。
フォレスト・ウィテカーはやはり巧いし、
役者も揃っているのだから、もう少しサスペンス性があったほうがオチも効いたような気がします。
元相棒との仲違いの原因もよくわかりませんでした。
あと、ちょっと殺し過ぎですね。
死の制裁というのが彼のルールなので仕方ないのかもしれませんが、ちょっと酷い気がしました。
ダーティハリーのような納得感はなかったですね。
(ダーティハリーはもちろん悲愴感とかもあるわけですが~)