静かな意思 『ミス・ポター』

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世界中で愛されているピーターラビットを生んだ女流作家ビアトリクス・ポターの半生を綴る伝記ドラマ。

ピーター・ラビットのキャラクターはもちろん知っていますが、

実は絵本を読んだこともなく、当然作家のことも全く知りませんでした(>_<)

     ミス・ポター  MISS POTTER   2006年アメリカ/イギリス制作 93分

あらすじ: 1902年、ヴィクトリア王朝時代。封建的で身分の高い女性が仕事を持つことなど考えられなかった時代に、上流階級の女性ポター(レニー・ゼルウィガー)は“ピーターラビットとその仲間たち”の物語を次々と出版する。やがて編集者のノーマン(ユアン・マクレガー)と恋に落ちるが、身分違いの恋には思わぬ運命が待っていた。(シネマトゥデイ

英国や女性に限りませんが、作家や画家の伝記というと

めぐりあう時間たち」のヴァージニア・ウルフや、「キャリントン」みたいに

激しくて繊細というイメージで、見るのにエネルギーが要りそうな気がしていました。

ヴィクトリア・ポターは意志が強くて頑固だけれど、とても分別のある静かな人でした。

自分の中でイギリスの時代感覚がもうひとつわからなくてヾ(;´▽`Aアセアセ

この頃もまだ上流階級の人間は働かず、ましてや女性がという時代のようです。

独身女性は一人では外出できないとか。男性と二人っきりで部屋にいたり出来ないなど、

かなり窮屈そうです。

そんな中、階級がつり合うだけの相手との縁談は断り続け、自分の夢である児童書の出版にこぎつけるには、

かなりの意志の強さが必要だったと思います。

ようやく出会った自分の本の理解者と恋に落ちるという幸せ

しかしその幸せは長くは続きませんでした。

健気に立ち直り、自然保護という新たな生きがいを見つけるヴィクトリアをレニー・ゼルウィガーが好演

編集者にユアン・マクレガー、彼の姉で親友となるエミリー・ワトソンが良いです。

監督は「ベイブ」のクリス・ヌーナン。

途中ピーター・ラビットたちが動き出すのもやり過ぎず可愛いです。