真の正義とは 『ウォッチメン』
あらすじやレヴューを読んでいてもヒーロー物(?_?)とピンと来なかったのですが、
オープニングのDCコミックのマークを見て、やっとアメコミなのだと理解しました(^_^;)
アメコミ物を見るときには無意識にもヒーローとして最初から見てるわけですが、
この「ウォッチメン」達は、冒頭から人間であり最後まで人間でした!
ウォッチメン WATCHMEN 2009年 163分 あらすじ: 1985年、東西冷戦下のアメリカでは、核戦争の危機が目前に迫っていた。 そんなある日、ひとりのニューヨーク市民が殺害される。政府により禁止されたヒーロー活動を続けていた”ロールシャッハ”は、独自の調査で、殺害されたのが、かつての仲間”コメディアン”であることを突き止める。これはヒーロー抹殺計画の第一段階なのか? 事件を追ううちに、ヒーローたちはそれぞれの心の闇に直面し、やがて世界を根底から覆す巨大な陰謀に巻き込まれていく……。
アメリカン・コミックの分野における道標的作品であり、成人読者をこのジャンルに呼び戻したと言われています。
かつて「ウォッチメン」としてヒーロー活動をしていた人たち。
ある者は素顔を公表して大企業の社長となり、ある者は政府を無視して独りでヒーロー活動を続ける。
そしてある者はヒーローとしての自分を隠したままひっそりと暮らしていました。
かつてのメンバーが殺されたことに気づいた一人が、仲間達に警告するところから始まります。
メンバーや背景が頭に入ってくると話がわかりやすいです。
↑のポスターの6人が主要メンバーの「ウォッチメン」
しかもヒーロー名が変わってるし覚えにくい(>_<)
加えて、「ウォッチメン」以前に活躍していた「ミニッツメン」のメンバーが絡んでくるので、
この辺で少し混乱するかもしれませんが、あわてずに見ているとわかってきます。
上映時間が長めな分、ひとりひとりをちゃんと掘り下げて丁寧に描いてくれてます。
比べると怒られそうだけど、見ていて「ファンタスティック4」を思い出しました。
仲間内での恋や友情、裏切りなど、この「ウォッチメン」の中でも起こります。
清濁併せ持った人間のリアルなドラマになっているところが、他のアメコミとトーンが違いますね。
「ダークナイト」などでもリアルな心の闇が描かれてましたが、
こちらはもっと生々しい感覚です。
アクションシーンも決して綺麗ではなく、骨の折れる音もすさまじくブラッディです。
スピードがあるのである程度は大丈夫ですが、目を背けたシーンもありました(^_^;)
出来るだけ原作に忠実に描いたという『300』のザック・スナイダー監督
キャストはパトリック・ウイルソンくらいしかピンときませんでしたが、
6人のメンバーそれぞれの経緯もしっかり描かれていて、ドラマとしての見ごたえたっぷりです。
各々の正義感が明らかになるラストが特に興味深かったですね。
サスペンスとしても最後まで面白く見ることができ、アメコミという言葉ではとても収まりません。
映像的にも目を見張るものがあります。
ぜひ、劇場で!(v ̄▽ ̄)