『ブラインドネス』 先の見えない恐怖
おっかない話でした。
もしこのような状態になったら、ホントに映画の様になるだろうなと思わせるリアルさでした。
人間の本質が暴かれます。
ブラインドネス BLINDNESS 2008年日本/ブラジル/カナダ制作 121分 あらすじ: 街の交差点に止まった車の中で、何の前ぶれもなく突然目が見えなくなった男(伊勢谷友介)がパニックに陥る。その後、男は検査を受けるが原因は一向にわからない。しかも彼に接触した者も次々と視界が白くなり、目が見えなくなっていった。そんな中、療養所と呼ばれる隔離病棟が設けられ、発症者は強制的に収容されるが……。(シネマトゥデイ)
ある日突然盲目になる!
訳が分からないまま、隔離という措置によって、戦時中の捕虜収容所のような所に放り込まれる。
周りは同じように突然目が見えなくなった人たち
隔離はされたものの治療が始まる訳ではなく、おざなりに食事を与えられるだけで世話係も居ない。
ほとんどサバイバルのような状況になっていきます。
TVシリーズ「LOST」の様に、秩序を求めてリーダーの様になる医者(マーク・ラファロ)
皆が平等に弱い者の面倒を見て、互いに助け合おうとします。
反面で弱肉強食、強い者が生き残ればいいとする者達も。
元々盲目である男を参謀として、仕切リ始めます。
生まれつき盲目の男は盲目で生きることに慣れているので、
にわか盲目の者たちの中で、ひとり抜きに出ているのが皮肉です。
搾取するものがなくなった時、王が求めるのが女性の性的奉仕というのも、
「地獄の黙示録」の頃から変わらないですね。
そんな施設の中で、夫の世話をするために目が見えることを隠して一緒にいる医者の妻(ジュリアン・ムーア)
独り見えるということで、逆に施設の中で孤立していきます。
こんな生活がいつまでと思う頃、ある事件が起こります。
こういう映画を見ていると、自分ならどうする?とか考えてしまいますが、
映画は特に教訓めいたことは言いません。
最後までいろいろ考えさせられます。
実際に見えないこともですが、先が見えないっていうのは怖いですね。
結果が分かっていれば怖くないのは豚インフルエンザと同じかも(^_^;)