殺してしまえば、もう苦しめなくてすむ 『キラー・インサイド・ミー 』

 
ゲッタウェイ』、『グリフターズ』などのノワール小説の巨匠ジム・トンプスン
 
『おれの中の殺し屋』(内なる殺人者)の映画化
 
好青年がふとしたきっかけから本能的な残虐性に目覚め、恐るべき凶行を繰り返していくさまが描かれてます。
 
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THE KILLER INSIDE ME   
2010年米/スウェーデン/英/加 110分
 
あらすじ:1950年代の西テキサス。田舎町で保安官助手をするルー・フォードは誰からも好感を持たれる純朴青年。幼なじみの女性教師エイミー・スタントンと気ままな逢瀬を重ね、町の治安同様、穏やかな日々を送っていた。ある日、住民からの苦情を受け、売春婦ジョイスのもとを訪ねたルー。そんな彼を客と勘違いしたジョイスは優しくもてなすが、保安官と分かるや態度を一変、口汚くののしり平手打ちを喰らわす。その瞬間、抑えがたい怒りに駆られたルー。最初はジョイスをベッドに押さえつけ激しい殴打を繰り返し、やがて落ち着きを取り戻すと今度は互いに激しく求め合う。以来、ジョイスとの情事が日課となったルー。そして、これまで心の奥底に眠っていた闇も解き放たれてしまい…。                                          (allcinemaより)
 
 
温厚でおとなしい青年が、突然暴力に目覚める!
 
というと、サム・ペキンパー監督の『わらの犬』を思い出します。
 
ダスティン・ホフマン演じる主人公は、卑劣な仕打ちに耐えかねた挙句、内なる暴力性が爆発するんですね。
 
この映画も、内にある暴力性が目覚める点では同じなんですが、
 
ケイシー・アフレック演じるルーは特に酷い目にあったわけではなく、ふとしたきっかけなんですね。
 
そのきっかけというのが冒頭なので、普段は温故な好青年ってのがあまり描かれてなく
 
この時に目覚めたというのが判りにくい。
 
裏の顔の暴力的な性格を隠して、表の顔では好青年を演じてたのかと思いました。
 
ルーは娼婦のジョイスと幼馴染のエイミーの2人の女性から愛されますが、
 
暴力を受けてもルーに対する愛情が消えないところが、見てる間中不思議でした。
 
ジキルとハイドのように、極端な2面性ってことならわかる気もするんですけど、
 
そおでもないんですよね。
 
 
 
残虐性が目覚めたルーに対して、見てる側は憐れんだら良いのか、嫌悪感を覚えれば良いのか?
 
愛しているからこその暴力なのか?ただの殺人衝動なのか?
 
その辺の微妙な感情が、原作も読んでないのでわかりづらかったですね。
 
ジェシカ・アルバは今回娼婦役で身体を張って頑張ってるんですけど、
 
ラジー賞もらっちゃったみたいですね。アチャー(>_<)
 
多分他の映画に対してってことでしょう、この映画の演技は良かったと思いますよ!
 
男性には特に必見?( ̄ー ̄)ニヤリ
 
ケイト・ハドソンは、いつからこんなにおばちゃん臭く(スイマセン^^;)なっちゃったんでしょうね~(-_-;)
 
ジェシカと対比するためかもわからないけど~( ̄-  ̄ ) うーん
 
ビル・プルマンの出番が少ないのが残念il||li _| ̄|● il||liガク
 
 
ガンファイトとかは、そこそこのヴァイオレンス映画でも平気なんですけど、
 
こういう暴力はちょっと見るのが辛かったですね~!(>_<)
 
最初から不快感がず~っとあったっていうことは、映画的には成功なのか?