『ダウト ~あるカトリック学校で~』 善悪でも宗教でもなく信念の話
引き続き塗りつぶし中!
流石に2009年度のくらいはそろそろ塗りつぶしておかないと!( ̄∀ ̄*)イヒッ
DOUBT 2008年 105分
あらすじ:前年のケネディ大統領の暗殺や公民権運動の高まりなど激動と変革の真っ只中にある1964年。ニューヨークのブロンクスにあるカトリック学校でも、厳格な校長シスター・アロイシアスに対し、進歩的で生徒の人望も篤いフリン神父はより開かれた校風にしていくべきとの持論を展開していた。そんなある日、新人教師のシスター・ジェイムズは学校で唯一の黒人生徒ドナルドを呼び出したフリン神父の不可解な行動に不審を抱きシスター・アロイシアスに相談する。シスター・アロイシアスは2人が“不適切な関係”にあるのではと疑い、フリン神父を厳しく問い詰める。一方シスター・ジェイムズのほうはきっぱりと否定したフリン神父の説明に納得し、反対になおも頑迷にフリン神父への疑惑を深めていくシスター・アロイシアスの態度にこそ違和感を覚え始めるが…。 (allcinemaより)
これ元は舞台劇なんですね。
劇作家ジョン・パトリック・シャンリィーが自ら監督。
学校の中の数名の間で展開される話です。
フリン神父の「疑い」についての説教から始まる。
「人は疑いを持つ時、神の側から少し離れてしまう」と言う。
新人教師のシスター・ジェイムズはフリン神父が一人の黒人少年を授業中に呼び出した後、
彼のロッカーにアンダーシャツを戻しているところを目撃し、不審に思い校長のシスター・アロイシアスに相談。
校長は神父の性格や5年で3度も学校を変わっていることなどから、疑惑は間違いないと判断し、
フリン神父に問いただしますが、シスターより格上の神父は高圧的に否定するだけ。
シスター・ジェイムズはフリン神父を信じるが、校長は一人で追及を続けていく。
よくもこのキャストで作ったもんだと思うほどハマってます。
学校に新しい風を入れ、気さくで親しみやすいフリン神父にフィリップ・シーモア・ホフマン
純粋な新人教師シスター・ジェイムズにエイミー・アダムス
黒人少年の母親にヴィオラ・デイヴィス
中盤なにが良くてなにが悪いのかが曖昧になってきます。
フリン神父への疑惑を実は子供の母親も知っていて、子供も嫌がってはいないと言う。
神父の罪を暴いても誰も幸せになる訳ではない。しかも神父は決して認めない。
それでも執拗に罪を追求する校長、悔いていない者に同情はしない。それが彼女の信念。
神父と校長の激しい言い争いは、思わず息をつめて見守ってしまいます。
神父を悪人だと思えない若いシスターに、いつまでも無邪気なままでは居られないという校長
そんな校長が最後に、「疑い」を持ってしまったことを嘆くシーンは、
神から離れてしまった自分を嘆くのか、それとも他のことなのか、私には読み切れませんでした。