『プライベート・ライアン』 リンカーンを観る前に
『リンカーン』を観る前に見ておかないといけない訳ではないんですが、
公開時ハンディカメラと戦争シーンのリアルさに腰が引けて見てなかったのをやっと見ました!
今さらですけど、こんなに感動作だったとは!
SAVING PRIVATE RYAN 1998年 170分
あらすじ:1944年6月。連合軍によるフランス・ノルマンディ上陸作戦は成功に終わったものの、激戦に次ぐ激戦は多くの死傷者を出していた。そんな中、オマハビーチでの熾烈な攻防を生き延びたジョン・ミラー大尉に新たな命令が下された。ひとりの落下傘兵を戦場から救出せよ。その兵士、ジェームズ・ライアン二等兵には3人の兄がいるが、この一週間の間に全員が死亡。兄弟全てを戦死させる訳には行かないという軍上層部はひとり残されたライアンをなんとしてでも故国へ帰還させようと考えたのだ。ミラーは中隊から7人の兵士を選び出し、生死も定かでないライアン二等兵を探すために戦場へと出発するのであった……。 (allcinemaより)
実際にいた兵士の話にインスパイアされたフィクション。
出征している4人の息子を持つ未亡人の息子3人が1週間の間に戦死。
それを知った軍上層部は、未亡人の息子をすべて戦死させる訳にはいかないと、
末の息子のライアン2等兵を戦地から呼び戻すことを決めるが、戦地で行方不明になっていた。
ミラー大尉率いる7人がライアン二等兵の救出命令を受ける。
第2次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を舞台に、1人の新兵の救出に命を掛ける男たちの物語。
冒頭20分間の戦闘シーンがリアル、海は血に染まり、手が飛んだり身体がちぎれたり内蔵が出たり(>_<)
なんとか生き残り一息つく間もなく、戦闘地帯で行方が分からない兵士の捜索を命じられる。
たった一人の兵士の為に数名の命を掛ける指令に反発するメンバー。
彼らを率いるミラー大尉自身も納得は出来ていなかった。
ミラー大尉にトム・ハンクス、的確な指示で部下の命を守る、部下からは正体不明の頼れる上官。
監督・製作スティーブン・スピルバーグ、脚本ロバート・ロダット、フランク・ダラボン(ノンクレジット)
アカデミ-賞11部門ノミネート、監督賞他5部門受賞。
撮影前に主要キャストはブートキャンプに10間放り込まれてしごかれたようですね。
役柄同様に反感をかうように意図的にしたとか(^_^;)
未亡人の為の上層部の判断は、今どきない美談のようにも思えますが、現場のことを分かっていない指令で、
彼一人の為に次々部下が命を落とすミラーの複雑な心情、
謎の人物と思われていたミラー大尉が、実はただの教師だと打ち明けるシーンや、
ライアンが兄の思い出を語るシーンが胸を打ちます。
リンカーンが5人の息子を戦争で亡くした夫人に宛てた手紙が読み上げられますが、
最初は1人の母親への手紙だと思っていたのが、
実は戦争で息子を亡くしたすべての母親へ向けたものなんだと最後には気付きます。
激しい戦闘シーンはキツいですが、見て良かったと思った映画でした。