『ジャッキー・コーガン』 一味違うフィルム・ノワール
昨夜のレイトショーで初日公開の『ジャッキー・コーガン』観てきました!
『アイアンマン3』とどっちを先に見ようかと迷ったんですけどね(^^ゞ
ブラッド・ピットの悪カッコ良さが際立つ映画かと思っていたら、
確かにカッコイイんですけど、ちょっと違いましたね(^_^;)
KILLING THEM SOFTLY 2012年 97分
あらすじ:ある日、チンピラ2人が犯罪組織の賭場を襲撃し、まんまと大金を奪うことに成功する。孤高の殺し屋ジャッキー・コーガンは、組織の連絡員“ドライバー”から事件の解決を依頼される。組織から真っ先に疑われたのは賭場の雇われオーナー、マーキーだった。しかしほどなく、実行犯と思われる男たちの情報を掴み、確実に迫っていくコーガンだったが…。 (allcinemaより)
「エディ・コイルの友人たち」などのジョージ・V・ヒギンズのクライム・ノベルの映画化。
2008年の大統領選挙前、当時はまだ議員だったオバマの演説に交じる不協和音で始まる冒頭。
刑務所を出たばかりで金が無いフランキーとムショ仲間のラッセルは、賭場を襲う計画を持ちかけられる。
賭場を襲うとマフィアから狙われると怯えるフランキーだったが、
疑われるのは賭場のオーナーでもあるマーキーだという。
マーキーが以前自分の賭場を偽装強盗で襲ったことはみんなが知っていた。
結局、金が必要なフランキーとラッセルは賭場を襲い成功したが、
マフィアは殺し屋のジャッキー・コーガンに真相調査を依頼する。
緩急の効いた映像は時にカッコ良く、時にイライラさせられ(^_^;)
音楽や音の使い方が良かったですね。
スティーヴ・マックィーンの『華麗なる賭け』の”風のささやき”が別バージョンですが流れて、
久しぶりに聴きましたけど、やはり良い歌ですね♪
タランティーノとは違う雰囲気だけど、男たちがダラダラとしゃべるシーンも多く、
それが主役であるジャッキー・コーガンではないんですね(^_^;)
全体的にコーガンの出番が少なく感じました(・_・;)
ジャッキー・コーガンにブラッド・ピット、クールですね~、またそれが似合います。
コーガンの仲間ディロンにサム・シェパードなんだけど、一瞬しか出ません!ガッカリ!(>_<)
組織の連絡員”ドライバー”にリチャード・ジェンキンス。
殺し屋ミッキーに『ゼロ・ダーク・サーティ』で国防長官だったジェームズ・ガンドルフィーニ。
賭場のオーナー・マーキーにレイ・リオッタ。
強盗2人組どちらも見たことがあるな~と思っていたら、
フランキーが『アルゴ』のスクート・マクネイリー(最後まで脱出に反対していた人かな?)
監督は『ジェシー・ジェームズの暗殺』のアンドリュー・ドミニク。
ノワール・ムービーで、ジャッキー・コーガンの殺しの美学や生き様なども描かれているんだけれど、
それよりも痛烈な皮肉が効いていて、かなりブラックでしたね。
オバマ大統領の就任演説のシーンが最後に流れますが、
その内容と実際の現実とのギャップが浮き彫りになります。
コーガンのクールなビジネスライクさと対照的に、感情的で情けない男たち多数(^_^;)
後味が悪くもないけど痛快って感じでもない、現代的なノワールでした!