『チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~』


てっきりアニメ映画かと思っていたら実写でしたね。

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POULET AUX PRUNES/CHICKEN WITH PLUMS 
2011年フランス/ドイツ/ベルギー 92分


あらすじ:
天才音楽家のナセル・アリは命よりも大切なバイオリンを妻に壊されてしまう。絶望した彼は死ぬことを決意し、自室に引きこもる。そして死に向けての8日間のカウントダウンが始まる。そんな彼の脳裏を、ままならなかった人生の思い出が去来する。中でも、若き修業時代に出会った美女イラーヌとの叶わなかった恋は、今も彼の心を締めつけるのだったが…。                 (allcinemaより)


イランでの幼少期とヨーロッパでの少女時代を描いた自伝的作品『ペルセポリス 』を
アニメ映画化したマルジャン・サトラピが、自身のコミックを初実写映画化。

バイオリニストのナセル・アリは大切なバイオリンが壊れてしまったため、
新しいバイオリンを探し求めるも見つからず、死ぬ事を決意する。
死のうと決めてから8日間の間、空想の中で自分の人生を振り返る。

アニメなども取り入れ、寓話的に話は進みます。
デフォルメされた登場人物達に最初はコメディかと思いますが、
後半一気にシリアスな展開になり、
死のうと考えている理由が最後に明らかになります。

ナセル・アリにマチュー・アマルリック
彼の映画は数本しか見ていませんが、選ぶ役柄がいつも興味深いですね。
ナセルの妻に『パルプ・フィクション』のマリア・デ・メディロス
ナセルの母親がイザベラ・ロッセリーニ
相変わらず綺麗だけど、もうこんな役やる年なんですよね(;´Д`)
キアラ・マストロヤンニエドゥアール・ベール他。

死の天使アズラエルが語るナセル・アリの8日間。
空想と回想シーンが入り交じり、時系列も前後するのでちょっと混乱しますが、
前半はストーリーが見えてこない面白さがあり、引き込まれます。
なぜ死のうとするのかがわからないので、途中で気が変わるのかと思っていたら、
終盤の展開で、実は人生に絶望したことが分かり映画も終了。
コメディかと思えば、ラブ・ストーリーでした。
不思議な余韻が残る映画でした。