『アリス・クリードの失踪』『シャドー・ダンサー』


英国サスペンス2本


アリス・クリードの失踪

イメージ 1
THE DISAPPEARANCE OF ALICE CREED 2009年英 101分

あらすじ:
ヴィックとダニーは富豪の娘アリス・クリードを誘拐すると、用意していたアパートに連れ込み、冷徹に手足をベッドに縛り付けて監禁する。身代金の要求額は200万ポンド。首謀者であるヴィックが周到に練り上げた計画は万事抜かりなく、このまま順調に進むかに思われたが…。(allcinemaより)


これ面白かったですね。3人だけの登場人物で、ほぼアパート内で展開するところは舞台劇の様でした。見ながら、好きな映画の1つであるシドニー・ルメット監督の『デストラップ・死の罠』(1982)を思い出しました!

無駄が無くテンポ良く進んでいきます。最初に何をしているのかと思えば、誘拐した娘を監禁する場所の準備でした。富豪の娘アリス・クリードを攫い、父親に身代金を要求するという計画。用意周到で完璧に見えた計画が、中盤に意外な事実が発覚することによって狂ってきます。

誘拐犯ヴィックにエディ・マーサン、相棒のダニーにマーティン・コムストン
アリス・クリードジェマ・アータートン、この映画で既に身体張ってましたね。
監督・脚本はJ・ブレイクソン

セリフも極端に少なく、ヴィックとダニーの関係も中盤まで分かりません。登場人物の誰のどこまでが嘘で何が本当なのか、最後までハッキリさせなかったところが良かったかな。途中ちょっともたつくところもあったけれど、ストーリーの流れに違和感もなく、サクサク進むのも良かったです。



シャドー・ダンサー

イメージ 2
SHADOW DANCER 2011年英/アイルランド 101分

あらすじ:
北アイルランドに暮らすコレットは、幼い頃からIRA(アイルランド共和軍)の活動に従事する家族の中で育ち、いつしか自らもIRAの闘争に身を投じていく。そんなコレットは1993年、ロンドンで爆破未遂事件の容疑者として逮捕されてしまう。幼い息子を抱えるシングルマザーのコレットに対し、MI5(イギリス諜報局保安部)の捜査官マックは、拘留を免除する代わりにスパイとしてIRA内部の動向を監視・報告するよう迫る。選択の余地のないコレットは、家族を欺き、密告者として生きることを決意する。やがてIRA幹部がスパイの存在を疑い始める一方、マックもまた、コレット以外にも内通者がいると気づき、自らの上司に疑いの目を向け始めるが…。(allcinemaより)



クライヴ・オーウェンなので借りたのですが、く、暗い(;-_-) =3
90年代のIRAの話が明るい訳も無いのですが:(;゙゚'ω゚'):

トム・ブラッドビーの『哀しみの密告者』を映画化。スパイものですが派手さは少しも無いです。家族と共にIRAの活動をしていたコレットは、あるとき逮捕され、釈放の条件として情報をMI5に流すことを求められる。幼い我が子のため同意したコレットだったが、釈放されたことで身内から疑いをもたれる。

コレットに『オブリビオン』のアンドレア・ライズブロー。兄妹にエイダン・ギレンと『アンナ・カレーニナ』のドーナル・グリーソン
コレットに密告を要求するMI5のマックにクライヴ・オーウェン。上司にジリアン・アンダーソン、など。
監督は『キング 罪の王』などのジェームズ・マーシュ

コレット達がIRAの活動をする様になった経緯が悲しい。
コレットがバレないかなどドキドキする場面もあるのですが、リアルに描いているのでとても地味。MI5のマックも情と任務の板挟みになったりと、ドラマな部分も大きい。最後まで展開が読めないところは面白かったのですが、映画内のアイルランドの天気同様暗かったですね(;-_-) =3