『もうひとりのシェイクスピア』エリザベス王朝の愛と陰謀


久々の映画レヴュー、録画消化で。

もうひとりのシェイクスピア

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ANONYMOUS  2011年英/独 129分

あらすじ:
16世紀末、エリザベス1世統治下のロンドン。巷では演劇が盛んに行われ、人々を夢中にさせていた。しかし、女王の側近ウィリアム・セシル卿は芝居に民衆が扇動されることを恐れ、息子のロバートとともにその弾圧を強めていく。そんなセシルと後継問題で対立を深めるオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアは、芝居を利用して政治を動かそうと目論む。文才に長けた知識人エドワードは、牢に捕われていた劇作家ベン・ジョンソンを助け出し、自分が書いた戯曲をベンの名で上演するよう提案する。その戯曲『ヘンリー5世』は、観客を興奮の渦に巻き込み、大成功のうちに初演を終えようとしていたが…。(allcinemaより)



あの有名な劇作家ウィリアム・シェイクスピアの作品は、実は別人によって書かれたとか、複数の作家集団のペンネーム説だとか「シェイクスピア別人説」というのが色々あるらしい。その中で、第17代オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアを本当の作者とする説に基づいたストーリー。

演劇が大衆に及ぼす影響に気づいたオックスフォード伯エドワードは、自分が書いた戯曲を人気劇作家のベンの名前で芝居を上映させようとするが、役者のシェイクスピアが自分が書いたと発表する。シェイクスピアの芝居は人気を博し、エリザベス女王まで観劇するまでとなる。本当の作家であるエドワードには民衆を扇動したいある目的があった。

これ『インデペンデンス・デイ』のローランド・エメリッヒ監督作なんですよね。
こういうのも撮るんだとビックリ!Σ(・□・;)
プロローグとエピローグだけにデレク・ジャコビを使うという贅沢から始まり、晩年のエドワードにリス・エヴァンス、若い時にジェイミー・キャンベル・バウアー
エリザベス1世にヴァネッサ・レッドグレーブ、若き日を実の娘ジョエリー・リチャードソンが演じています。時の宰相ウィリアム・セシルにデヴィッド・シューリス、息子のロバートにエドワード・ホッグ、ベンにはセバスチャン・アルメストロシェイクスピアレイフ・スポール、他にゼイヴィア・サミュエルサム・リーなど。

現代の舞台での口上から17世紀初頭へ、その後回想の形で16世紀末の話となるので最初は少々混乱しますが、すぐ慣れます。
史実とフィクションを混ぜたストーリーがよくできています。
内容を知らずに見たのですけど、サスペンスなのかな。後半にエドワードの目的や意図、さらに意外な種明かしなどがあって、見ている間も展開が分からずに見入ってしまうのですが、最後まで見るとしみじみよくできているストーリーに感心します。
シェイクスピアの戯曲も上手く取り入れられていて、面白かったです。