『ディーパンの闘い』 暴力は捨て平穏を求めたはずだった


レディースデイに職場から5分のシネマルナティックへ駆け込んで観ました。
昨年のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。

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DHEEPAN 2015年仏 115分

あらすじ:内戦が続くスリランカ。妻と娘を殺され、戦う意味も失った元兵士のディーパン。難民キャンプで一人の女ヤリニと出会う。単身よりも家族のほうが難民として受け入れられやすいということで、2人は母を亡くした少女イラヤルも加え、家族としてフランスへ向かう。やがて、どうにか難民審査をパスした3人は、パリ郊外の集合団地に移り住む。そこで、団地の管理人の職を得たディーパンは、秘密を共有するヤリニ、イラヤルとともに、嘘がバレないよう、慎重に家族のフリをし続ける。それもこれも、ただ平穏な暮らしを願ってのことだったのだが…。(allcinemaより)


題名のディーパンは主人公の名前。
家族を失なった元兵士が、内戦下のスリランカからフランスに入国するため赤の他人と家族を装うことに。初めての土地で他人と暮らす生活、平穏な暮らしを望んでいたはずが・・・・・。

ディーパン役のアントニーターサン・ジェスターサンは、実際にフランスに亡命したスリランカ内戦の元兵士だそうで、まさに役と同じ。演技は初めてだそうです。
他にはヴァンサン・ロティエなど。
監督は『預言者』のジャック・オーディアール

家族として暮らしていても全く知らない者同士、妻を演じるヤリニは26歳で未婚、夫婦はもとより9歳のイラヤルの母親に急には成れません。イラヤルはまだ親が恋しい年頃、ぶつかり合いながらも次第に馴染んでくる共同生活。そんな中、団地に住むドラッグディーラーが銃の発砲騒動を起こし、家族の安全の為に立ち上がるディーパン。
それぞれの想いが分かりやすくて見やすかったですね。
リアルでありながらもエンタメ性もあり、移民問題やヨーロッパの現状など、いろいろ考えさせられる映画でもありました。