『レヴェナント:蘇えりし者』 自然に苦しめられ、癒される


第88回アカデミー賞で監督賞、撮影賞、レオナルド・ディカプリオが主演男優賞を受賞した『レヴェナント:蘇えりし者』を初日レイトで観ました。

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THE REVENANT  2015年 156分

あらすじ:
1823年、アメリカ北西部。狩猟の旅を続けている一団が未開の大地を進んでいく。ヘンリー隊長をリーダーとするその集団には、ガイド役を務めるベテラン・ハンターのヒュー・グラスとその息子ホーク、グラスを慕う若者ジム・ブリジャーや反対にグラスに敵意を抱く荒くれハンターのジョン・フィッツジェラルドなどが一緒に旅をしていた。ある時、一行は先住民の襲撃を受け、多くの犠牲者を出す事態に。混乱の中、グラスたち生き残った者たちは船を捨て陸路で逃走することに。そんな中、グラスがハイイログマに襲われ、瀕死の重傷を負ってしまう。ヘンリー隊長は旅の負担になるとグラスを諦め、ブリジャーとフィッツジェラルドに彼の最期を看取り丁重に埋葬するよう命じるのだったが…。(allcinemaより)


事実に基づくお話。
実在のハンター、ヒュー・グラスの過酷なサバイバルの旅を描く。

ストーリーはいたってシンプルな復讐劇。
しかし映画の大半を占めるのは自然との戦い。寒さ・飢え・野生動物の攻撃から奇跡的に生還した男の命を取り留めたものは、復讐への執念だけだった。

ヒュー・グラスにレオナルド・ディカプリオ、セリフは極端に少なく顔のUPが多い中、表情だけで語ります。よくもこんな撮影に耐えたなと!生のレバーとか食べて大丈夫なの?と心配になりましたよ!(;-_-) =3 フゥ
敵役フィッツジェラルドトム・ハーディ、元がハンサム過ぎるけれど特殊メイクで最初から最後まで酷いやつを抑え目の演技で熱演。
ヘンリー隊長にドーナル・グリーソン、個人的にドーナル君もお気に入り( ̄∀ ̄*)イヒッ この映画の清涼剤とでもいうべき、正義感に溢れた青年でした。
ブリッジャー役のウィル・ポールター君は、大人になっても顔変わらないんじゃないか(^_^;) ルーカス・ハースには全く気づかず。
監督はアレハンドロ・G・イニャリトゥ、撮影監督はエマニュエル・ルベツキの『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』コンビ、2人共昨年位引き続きの受賞。

自然の厳しさをここまでまざまざと見せつけられた映画は初めてかも。
イントゥ・ザ・ウィルド』では無知ゆえに自然に牙を剥かれたけれど、熟練ハンターのグラスでさえも熊に襲われ瀕死の重傷に。まるでドキュメンタリーのようで、あたかも自分もその場に居るかのように時が流れます。
生きているのが不思議なほどの傷で、それでも命を諦めなかったのは、いつも息子の側に居るという誓い。その誓いが破られ、今度は復讐を果たすため執念で生き続けます。
自然光で撮影したという自然の美しさと、肌に迫るような極寒の厳しさも体感しつつ、尺の長さは感じませんでしたが、意外にあっさりに感じました。
演技はそれぞれ素晴らしかったのですが、終盤の展開がある程度読めてしまったからかも。『バードマン』ほど頭を捻らなくて良いのは、観やすいかも。( ̄∀ ̄*)イヒッ
この映像は是非劇場で!




おまけ:寒さを凌ぐ方法で、『スター・ウォーズ』方式が取られていたのが、ちょっと嬉しかったです♪( ̄▽ ̄)