『LOGAN/ローガン』 ヒーローではなく1人の男の物語


仕事が忙しくて疲れてるので、腰が上がりにくかったのですが、
評判が良いので待ちきれずに観てきました。

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LOGAN 2017年 138分

あらすじ:すでにミュータントの大半が死滅した2029年。超人的な治癒能力を失いつつあったローガンももはや不死身の存在ではなく、長年酷使してきた肉体の衰えは火を見るよりも明らかだった。彼はリムジンの運転手で日銭を稼ぎ、メキシコ国境近くの寂れた荒野で年老いたチャールズ・エグゼビアの面倒を見ながらひっそりと暮らしていた。ある日、ガブリエラという女性が現われ、謎の少女ローラをノースダコタまで送り届けてほしいと依頼する。そんなローラを追って冷酷非情な男ピアースが武装集団を率いて迫り来る。ローガンは渋々ながらもローラ、チャールズとともに、過酷なアメリカ大陸縦断の旅に出るのだったが…。(allcinemaより)


マーベルコミック映画の先駆けとなった『X-メン』シリーズ。
2000年の1作目から現在までに7作作られていて、この映画は時系列的には2014年の『X-MEN:フューチャー&パスト』の後、ウルヴァリンのスピンオフシリーズでは3作目の位置付け。

ローガンとは、Xーメンのメンバーの1人であるウルヴァリンが、記憶喪失時に名乗っていた名前、本名はジェームズ・ハウレット。動物的な鋭い感覚と反射能力、実質的にどんな怪我からも回復することができる治癒能力を持ったミュータント。
スーパーソルジャー製造計画「ウェポンX」において、骨格(出し入れが可能なカミソリのように鋭い爪を含む)に世界最硬の金属であるアダマンチウム合金を組み入れられている。
地上最強のテレパスでXーメンの創始者であるプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアに助けられ、Xーメンのメンバーとなる。

今作はミュータントがほとんど死に絶えた時代、高い治癒能力のため老化が遅く、2世紀は生きているというローガンでさえも治癒能力が衰え、身体は傷だらけで動きも鈍い。そんな彼が世話をしているプロフェッサーもアルツハイマー病を患い苦しんでいるというなんとも切ない出だし。
そんなローガンを探しだす2人、1人はローラという少女を助けて欲しいと言い、もう1人は少女を渡せと言う。ローラはローガンにとって何者なのか。

ローガンにヒュー・ジャックマン、1作目からカメオを含めてシリーズ全作に出演。
ウルヴァリンあってのXーメンでしたが、今作で最後。この役で一気にメジャーになりましたね。今回は老けメイクですが、通算17年ですものね。
チャールズ役のパトリック・スチュワートも今作で最後。
ローラにダフネ・キーン、また凄い子が出てきました。アクションも凄かったけど、しっかり女優でした。
ピアース役のボイド・ホルブルックも印象的でした。これから来そうですね。
他、リチャード・E・グラント、スティーブン・マーチャントなど。
監督は『ウルヴァリン:SAMURAI』のジェームズ・マンゴールド

ウルヴァリンの最後の作品とは聞いていましたが、なんともリアルで切ない世界。
Xーメンのスーツも仲間も学園もなく、孤独なチャールズとローガン。
メキシコ国境付近に隠れて済む、ギリギリの生活。
そんな中で出会う少女が、自分と同じ能力を持っている。
アクションはR指定となるくらい激しいけれど派手さはなく、治らない傷が痛々しい。ストーリーはローガンの内面を描いた静かな話でした。
構成が上手く、ローガン達の状況や登場する人などに何度も驚かされ、悲惨な世界に必死に立ち向かう老兵。
シェーン』がモチーフに使われていて、西部劇っぽいと言われるのも納得のラスト。演出も泣かせました。
子供からどんどん変わっていく、ローラの成長譚でもありました。
ウルヴァリンとプロフェッサー、ヒュー・ジャックマンパトリック・スチュワートもお疲れ様でした。