『帰ってきたヒトラー』 風刺を超えて予言的


話題作をようやく録画消化で。

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ER IST WIEDER DA/LOOK WHO'S BACK  2015年独 116分

あらすじ:
1945年に自殺したはずのアドルフ・ヒトラーが、なぜか2014年のベルリンにタイムスリップして甦る。やがて彼をモノマネ芸人と勘違いしたディレクターにスカウトされ、テレビ番組に出演することに。すると、ヒトラーが生きていたらいかにも言いそうな言葉で現代のドイツを斬りまくると、その“芸”の完成度が評判を呼び、彼はたちまち大ブレイク。しかも言っている内容も意外に真理を突いていると迷える現代人の心を捉え、いつしか再び大衆の支持を集め始めてしまうヒトラーだったが…。(allcinemaより)



現代にタイムスリップしたアドルフ・ヒトラーが、モノマネ芸人と誤解されて大ブレイクしていくさまを過激な風刺で描いて世界的ベストセラーとなったティムール・ヴェルメシュの同名小説を映画化したドイツ映画。

ヒトラーが道化と思わせ相手の警戒心を解き、言葉巧みに人々を扇動していく様が非常に分かりやすく、当時もこういう風だったのかなと思わせられます。

この映画は半分ドキュメンタリーみたいなんですね。
市民と話しているシーンは、ヒトラーを演じた役者が役と同じにヒトラーに成りきってアドリブで話しています。
道理で顔が隠されている人もいるわけですが、顔出しOKだった人はシャレのつもりなのかも知れないけれど、見ている方はドイツ大丈夫か?と思っちゃいますね。

「私は選挙で選ばれたのだ!」と言うヒトラー、見ていて他人事ではないと強く思いました。
極右復活の兆しとか、他民族排斥な風潮とか、ドイツだけの問題ではなく、
トランプ大統領の登場や、今の日本にも当てはまる状況で、空恐ろしくなりましたね。