「スコッチに涙を託して」 デニス・レヘイン

映画　『ゴーン・ベイビー・ゴーン』の、デニス･レヘインのハードボイルド小説

『私立探偵パトリック＆アンジー』シリーズの第１作目です。

　　スコッチに涙を託して　A DRINK BEFORE THE WAR by Dennis Lehane １９９４年

古都ボストンに探偵事務所を構えるパトリックとアンジー。
彼らのもとに二人の上院議員から依頼が舞い込んだ。
「重要書類を盗んで失踪した掃除婦ジェンナを探してほしい」たやすい依頼に法外な報酬。
悪い予感は的中した。辿り着いた彼女の家はもぬけの殻、そして何者かに荒らされた形跡。
書類を探しているのは議員たちだけではなかった。
街に銃声が鳴り響き、屍が積み重なる。
戦場と化したボストンのストリートを失踪する二人の前に姿を現した澱んだ真実とは―。　　　　

主人公は映画と同じパトリックとアンジーですが、

幼馴染のこの２人は仕事でのパートナーではありますが、アンジーには夫が居ます。

彼女の夫も幼馴染なのですが、昔とはすっかり変わり、アンジーは度々ＤＶの被害に。

そんなアンジーに好意を持っているパトリック。

彼にもＤＶに苦しんだ過去がありました。

ハードボイルド小説のファンというわけでもありませんが、

人間味溢れるシリアスな話に意外な展開と、面白かったです。

映画を先に見ているので、主人公２人は映画のイメージで読みましたが、かなり合ってる気がします。

パトリックはタフガイって感じではないですね。

そこを補うのが、映画にもチラッと出てきた人間兵器ブッバ。

心強い用心棒です。

ストーリーは黒人差別、ギャングの抗争、政界とギャングの癒着などなど、

さすがハードボイルドです。

シリーズは現在５作目まで出ていて、映画の原作である４作目は、クリントンが避暑に持って行ったとか。

引き続き読んでみようかな～と思います。