死を乗り越えた先に 『ヒア アフター』
HEREAFTER 2010年 129分
あらすじ: 霊能力者としての才能にふたをして生きているアメリカ人のジョージ(マット・デイモン)、津波での臨死体験で不思議な光景を見たフランス人のマリー(セシル・ドゥ・フランス)、亡くなった双子の兄と再会したいイギリスの少年マーカス。ある日のロンドンで、死に取りつかれた3人の人生が交錯する。
観終わって一瞬、自分がどこに居るのか忘れているくらい入り込んで観てました!
スピリチュアルな体験をしたこともないし、どちらかというと霊感的なものとは縁がない自分
共感するところがある訳ではないので不思議な感じでしたね。
『許されざる者』の頃からそうですが、
イーストウッド監督作はセリフがとても少ないし、状況説明的なシーンもほとんどない。
それがますます研ぎ澄まされて、必要最小限に徹底的に削げ落として造ってる気がします。
そのせいか、観る側もより集中できるというか、自然に入り込めるのかもしれませんね。
十分内容も感情も理解できるし、過度に情報を入れ過ぎている映画が多い中、
シンプル・イズ・ベスト!を貫く監督の凄さを、最近の1作1作で改めて気付かされています。
色調も抑えられていて、メジャーな俳優を多用してないこともあり、
すぐ隣に居るようなリアリティ感があります。
監督がこだわった津波シーンは圧巻!
キャストの中ではブライス・ダラス・ハワード、最後のクレジットを見るまでまったくわかりませんでした(^_^;)
パリ・ロンドン・アメリカと別の国に住んでる3人の出会いもなんだか微笑ましく、
観終わった後不思議に穏やかになる映画でした。
スピリチュアルなことよりも、死を乗り越えて生きる道を見つける物語りかな~と思います(^^ゞ