シャッター・アイランド by デニス・ルヘイン
Shutter island by Dennis Lehane
ボストン沖のシャッター島に、アッシュクリフ病院という、精神を病んだ犯罪者のための病院があった。
1954年そこで一人の女性患者が行方不明になり、捜査のために連邦保安官のテディ・ダニエルズと、相棒のチャック・オールが派遣された。行方不明になった女性患者は鍵のかかった病室から抜け出し、誰にも見られずに姿を消したのだという。そして、病室には「4の法則」という謎のメッセージが残されていた。実はテディには、島へ来る別の重要な目的があった。彼のアパートメントに火をつけて妻のドロレスを殺した男がこの病院に収容されていることを知り、彼を捜し出そうと考えていたのだ。病院側のよそよそしい態度にあいながらも、嵐が接近する中、テディはチャックとともに捜査を進めるが、謎のメッセージがさらに発見され、次々と不可思議な出来事が起きる。そして、ついに想像を絶する真相が明らかに!ミステリ界の話題を独占した傑作『ミスティック・リバー』の著者が、大胆な仕掛けで新境地を切り拓く最新作。 (「BOOK」データベースより)
デニス・ルヘイン(レヘイン)の著書は10冊ほどですが、そのうちの3冊が映画化されています。
「愛しき者はすべて去りゆく」Gone,Baby,Gone(1998)→『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(2007)
「シャッター・アイランド」Shutter Island(2003)→『シャッター・アイランド』(2009)
「ミスティック・リバー」については映画を観たのがかなり前だし、
原作の方はまだ読んでいないので、どうかわからないのですが、
後の2作は監督は違えども、どちらもほぼ原作に忠実に作ってありました。
特に「シャッター・アイランド」の方は、孤島や精神病院などの雰囲気もそのまんまで、
映画の内容を忘れてたのに、読み進むうちにかなり鮮やかに思い出してきました!
(映画の方に暗号も出てきてたのかはちょっと思い出せないのですが^^;)
本書はプロローグの後4章からなりたっています。
1日目 レイチェル
2日目 レディス
3日目 67番目の患者
4日目 船乗りのなりそこない
ハードカバー版では4日目のところが袋とじになっていて、
破らないと結末が分からないようになっていたようです。
意外性のある結末ということですが、
察しの良い方は結末については予想できるでしょう。
結末は意外性よりも、なぜそおいうことが起こったのか?
悲惨な事件の真相と人間の弱さ
そちらの方が衝撃的です。
著者のルヘインが
「ミステリーとは、主人公が自分を探す物語だと考えている」と語るとおり、
彼の著書の主人公は誰もが、自分の居場所が見つからずもがいている気がします。
映画を観られた方はより鮮明に内容が分かると思いますし、
サクサク読み進められると思うので、ぜひ♪