情けなくても愛おしい 『ファミリー・ツリー』

 
レディースデイの朝一に観たのは、高評判のこちら。
 
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                  THE DESCENDANTS        2011年 115分
 
あらすじ:オアフ島に暮らす弁護士のマット・キング。彼の一族はカメハメハ大王の末裔で、カウアイ島に先祖から受け継いだ広大な原野を所有していた。目下、その土地の売却問題で一族の意見をまとめる大役に頭を痛めていた。そんな中、妻のエリザベスがボート事故で意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。家庭のことを妻に任せきりだったマットは、10歳になる次女スコッティの反抗的な振る舞いにもただ戸惑うばかり。追い打ちを掛けるように、全寮制の高校に通う長女アレックスから“ママは浮気していた”という思いもよらぬ事実を突きつけられ、ショックと怒りを隠せないマットだったが…。                                (allcinemaより)
 
 

原題の”THE DESCENDANTS”は子孫、血族、祖先からの伝来物っという意味。
 
主人公マット・キングと彼の従兄弟たちは、カメハメハ大王の末裔であり、
 
先祖伝来の広大な土地をカウアイ島に所有しているが、
 
法律によりその土地を一族が所有できる期限があと7年に迫っている。
 
売却するのか、売却先は、という問題について、一族で相談はするものの決定権はマットに一任されている。
 
仕事と土地のことで手一杯だったマット
 
夫婦間に多少の波風はあったとしても順風満帆な人生を送っていると思っていたのに、
 
妻の昏睡により、問題がいろいろ浮き彫りになってくる。
 
仕事ばかりで家族をほったらかしにしていたため、妻ばかりか、娘たちともどう接すればいいのかわからない。
 
ティーンエイジャーの長女、反抗期の次女、
 
長女が呼んだボーイフレンドは敬語は使えないわ、空気が読めないわ(・。・;
 
妻の父親からは、事故は自分のせいのように言われ、
 
自分が知らなかった妻の浮気を、友人たちは知っていた。
 
妻を責めたくても、回復の見込みはないと医師に告げられ、
 
娘たちと娘のボーイフレンドと共に、浮気相手を探すうちに、
 
自然に家族のふれあいが生まれ、いつの間にかまとまっていく。
 
 
とにかくマットが人が良い。
 
いきなりいろんなことが起こって困惑してるはずなのに、
 
妻の父に責められても、浮気相手の前でさえも寛大。
 
怒っていてもやるせなくても、同じように娘を持つ父親として、妻や子がいる夫として、
 
相手の気持ちがわかってしまうんでしょうね。
 
娘の前では平静を装いつつも、
 
娘の居ない間に昏睡状態の妻をなじったり、友人に怒りを爆発させたり、情けなくもおかしい。
 
そんな父を見て、いつの間にか娘たちが寄り添ってくる、そんな感じが良かった。
 
関係無いのに、ず~っと一緒についてくる娘のボーイフレンドもツボ。
 
 
フレッシュなイメージのキャストたち
 
アロハがフレッシュなジョージ・クルーニ、昔は笑い顔だと思っていたけど最近は泣き顔に見える(^_^;)
 
2人の娘シャイリーン・ウッドリーは美人だし、アマラ・ミラーが可愛い。
 
妻の父にロバート・フォスター、浮気相手のマシュー・りラードは未だに『スクリーム』って思っちゃう。
 
従兄弟の一人にボー・ブリッジズ、他の従兄弟にマイケル・オントーキンが居ましたよ!
 
監督はアレクサンダー・ベイン、アカデミー脚色賞受賞
 
 
 
ストーリーも演技も、ドラマティックにし過ぎてないところが良かったですね。
 
ハワイの自然も大げさに見せなくても十分美しいし、ハワイ音楽も自然と耳になじむ感じ。
 
大げさに笑うのではなく、最後に微笑ませられるコメディ・ドラマでしたね。