『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』 現代でも違和感ないテーマ
この映画は苦手なタイプかなと思って先送りになってたんですよね(^_^;)
REVOLUTIONARY ROAD 2008年米/英 119分
あらすじ:1950年代のコネチカット州。“レボリューショナリー・ロード”と名づけられた閑静な新興住宅街に暮らすフランクとエイプリルのウィーラー夫妻は、二人のかわいい子供にも恵まれた理想のカップル。しかし、その見た目とは裏腹に、彼らはそれぞれ描いていた輝かしい未来と現状のギャップに不満を募らせていた。元陸軍兵のフランクは事務機会社に勤めるもセールスマン人生の我が身を嘆き、かつて女優志願だったエイプリルも大成せずに至っている。するとフランクが30才の誕生日を迎えた夜、エイプリルが、家族一緒にパリで暮らしましょう、と持ちかけ、パリでは自分が秘書として働くからフランクは気ままに暮らせばいい、と言い出すのだった。はじめは妻の突然の提案に戸惑うも希望を膨らませ、ついには移住を決意するフランク。それは間もなく、周囲にも知るところとなるのだが…。 (allcinemaより)
日頃ディカプリオのことを、同じような役しかしないと詰ってましたが、
スイマセン!私が見てないだけでした<(_ _)>
ディカプリオもケイト・ウインシレットもゴールデングローブ主演ノミネートの力作でした。
1950年代、景気も良い時代、20代でコネティカット郊外に一戸建てを買い、
愛する妻エイプリルと可愛い子供たちと幸せに暮らしているフランク。
子供の頃セールスマンだった父と同じようになりたくないと思っていたフランクだったが、
今はその父親と同じ道を歩んでいる。
自覚しつつも、愛する家族がいればそれが幸せなんだと思いこもうとしていた。
エイプリルは郊外の白い家で家事と育児で過ごすことが、牢獄に繋がれていることと感じるようになった。
世間一般の幸せの中には自分の夢がないことに気付いたエイプリルは
かつて夢みたパリに移住することを思いつき、フランクに提案するが、ちょうど昇進の話が持ち上がり、
安定した生活を捨てることに躊躇するフランク、そこから夫婦の不和が広がってゆき・・・・・。
レオナルド・ディカプリオもケイト・ウインスレットも喜怒哀楽をすべて見せた演技で熱演。
『タイタニック』からは11年ぶりの共演、あまりにも違うので共演してたことを忘れてたくらい(^_^;)
地区の世話役的なキャシー・ベイツも50年代の主婦になりきってます。
彼女の息子で精神的に障害があるジョンにマイケル・シャノン、こういうエキセントリックな役が上手いですね。
監督はケイトの夫のサム・メンデス
原作はリチャード・イェーツの「家族の終わりに」。
50年代の話ですが、原題にも通じる内容ですね。
現実と理想をどこで折り合いを付けるか。
安定と幸せを求めて郊外に移り住み、それが満たされると忘れていた夢を思い出した。
妻は自分たちは特別だと思っていて、そうではないことが受け入れられなかった。
夫は愛があればそれで良かった。
精神障害があるジョンに気持ちを言い当てられ、動揺するさまも痛ましかったですね。
崩れていく幸せが生々しく、破滅しかないとわかっていても目が離せない展開。
夫とディカプリオを説得して映画を完成させたケイトの熱意が伝わってきました。
余談ですけど、ブルーレイで見たら映像が綺麗すぎて、50年代感が薄まったような(^_^;)
あえて色あせない映像も狙いなのかしら?