『瞳の奥の秘密』 秘密は誰の瞳の中にも
これは重厚なサスペンスドラマでした!
EL SECRETO DE SUS OJOS/THE SECRET IN THEIR EYES
2009年スペイン/アルゼンチン 129分
あらすじ:刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、有り余る時間を使って、彼の人生で未だ忘れることの出来ないある殺人事件を小説にしようと決意する。そしてかつての職場を訪ね、当時の彼の上司で、今では検事に昇格している女性イレーネと再会を果たす。2人が関わった事件が起きたのは、25年も前の1974年。銀行員の夫リカルドの最愛の妻が自宅で暴行殺害された事件。やがて捜査は暗礁に乗り上げ、そのまま1年が経った頃、ベンハミンは駅で容疑者発見に執念を燃やすリカルドを偶然目にする。その姿に触発され、イレーネとともに捜査を再開したベンハミンは、ついに事件の核心へと迫るのだったが…。 (allcinemaより)
1974年、軍事独裁政権時代のアルゼンチン、司法は独立機関とは言い難い状況だった。
裁判所で検事事件を担当していたベンハミンは、ある女性暴行殺人事件の担当になる。
被害者宅で夫から写真を見せてもらったとき、妻を見つめている1人の男の瞳から、
直感で彼が犯人だと感じ、捜査をするものの犯人は見つからない。
1年後ベンハミンは偶然駅で被害者の夫を見つけ、彼が独りで犯人を追い続けているのを知る。
触発されてもう1度事件を洗い直し犯人を逮捕したのだが、いつの間にか犯人は釈放されていた。
裁判所を退職したベンハミンが、過去を回想する形で話が進みます。
どうしても25年前の事件が忘れられず、小説にするつもりで事件の一部始終を書くことにします。
現在と回想シーンが入り混じって写りますが、容貌から過去か現在かはわかります。
当時の上司イレーネを久しぶりに訪れるベンハミン、エリートの彼女は検事に昇進していました。
ベンハミンは当時新任だったイレーネに恋していましたが、想いを告げられないまま別れていました。
俳優さんも監督も初めての人たちです。
監督のファン・ホセ・カンパネラは、TVシリーズ「Dr.HOUSE」の監督もしてる人なんですね。
事件の回想と共に、ベンハミンのイレーネへの想いも募っていきます。
回想が進むにつれ、事件は本当に解決していなくて、ベンハミンは逃げ出す形になっていたことがわかります。
イレーネにも協力を頼み、事件の真相究明に25年後に乗り出すベンハミン。
見つけたのは衝撃の真相でした。
事件の結末とベンハミンの想いの行方が絡まり、見ごたえあるドラマとなっています。