『人生はビギナーズ』 いつでも人生は踏み出せる
この映画は良かったですね~♪
キャストも話も良くて、余韻に浸ってしまいましたよ!
BEGINNERS 2010年 105分
あらすじ:アートディレクターのオリヴァーは、愛に臆病な内向的で真面目な38歳独身男。ある日、44年連れ添った妻に先立たれ、自らもガンを宣告された父ハルから、ゲイであることを告白される。厳格だった父の突然のカミングアウトに戸惑いつつも、病に立ち向かいながら新たな人生を謳歌し始めた父と語り合い、少しずつ距離を縮めていくオリヴァー。やがて父との永遠の別れを経て、大いなる喪失感を抱えたままの彼の前に、フランス出身の女優アナが現われる。互いに人と距離を置きながら生きてきた似たもの同士の2人は、ほどなく恋に落ちるのだったが…。 (allcinemaより)
グラフィック・デザイナーでもあるマイク・ミルズ監督が、自分自身と父親の実話を基に映画化した作品。
3か月前に父親を亡くしたオリヴァーの現在の生活と、
4年前に突然ゲイのカミングアウトした父親ハルとの回想シーンが交互に描かれます。
原題の通りビギナーズ、初心者のお話。
75歳にしてゲイをカミングアウトした父ハルと、38歳にして奥手な息子オリヴァーの恋。
44年連れ添った妻の死によって今まで抑制していた自分の本質を解き放ち、
ゲイとして新しい人生を歩み始めたハル、癌に侵されながらも活き活きと人生を謳歌する。
一目惚れしたオリヴァーとアナ、今までの経験から恋に臆病になっている似たものどおし。
お互いに大切に思っているのにもう一歩が踏み出せない。
ハルにクリストファー・プラマー、子供の様に人生を楽しむ姿、多くの映画賞の助演男優賞総なめ状態でした。
オリヴァーと恋に落ちるアナに『イングロリアス・バスターズ』のメラニー・ロラン、可愛いです。
忘れてはいけないのはアーサーを演じたジャック・ラッセル・テリア犬のコスモ、物言えぬ演技最高です!
それほど親しくなかった父親の新しい顔を次々と見せられ、困惑しながらも幸せそうな父親を喜ぶオリヴァー。
そんなハルの生活が自然にオリヴァーの背中を押している様なところが良いです。
アーティストでもある監督が随所に挟む映像や写真も、またオリヴァーがデザインする絵なども印象的。
人はいつでも新しい生活に踏み出せるんだというメッセージが、温かく伝わってきます。