『炎のランナー』 心に希望を、踵に翼を持ったランナーたち
梅雨なのに雨が降らず、水不足に陥りそうな時に、昨日の慈雨で一息。今日はまた朝からピーカン(>_<)
昨日シトシト降る中観たのが今更初見なコチラ。
CHARIOTS OF FIRE 1981年英 124分
あらすじ:パリ・オリンピック陸上短距離で祖国イギリスに金メダルをもたらした2人の若者がいた。ユダヤの血をひいている為、言われなき差別と偏見を受けてきたハロルド。彼にとって走ることは偏見に勝利することであった。一方、宣教師の家に生まれたエリックは神のため、信仰のため走った……。 (Amazonより)
脚色はされていますが、実際の人物達を描いた作品。
1924年のパリ・オリンピックを目指した2人の青年を中心に、
スコットランドに生まれ宣教の道を選びながらも走ることへの情熱を捨てられないエリック。
オリンピック出場を果たした彼らを待ち受けるのは、強豪アメリカチームだった。
ハロルドにベン・クロス、エリックにイアン・チャールソン、
ハロルドのコーチとなるムサビーニにイアン・ホルム。
リンゼイ卿にナイジェル・ヘイヴァース、モンタギューにニック・ファレル、
ジョン・ギールグッド、リチャード・グリフィス、デニス・クリストファー他。
監督はヒュー・ハドソン、第54回アカデミー作品賞受賞!
1999年に英国映画協会が選出したTop 100 British filmsにおいては19位の人気作品。
昨年のオリンピックの開会式でミスター・ビーンが一緒に走っていたのも懐かしい( ̄ー ̄)ニヤリ
ヴァンゲリスの音楽をバックに海辺を走る選手たちのシーンが有名ですね。
目的や思想は違えど、ひたすら速さと勝利を目指す姿が清々しい。
ユダヤ人や貴族などの階級の垣根を越えて友情をはぐくむ選手たちとは対照的に、
周囲の大人たちの利己的な思惑や人種主義、階級主義、格差社会、
上流階級のアマチュア精神などの当時の思想の中、
あくまでも自己を貫くハロルドとエリックが一層眩しい。
特に、走ることは信仰だというエリックのゴール前の高揚した表情が、
まさに生を歓喜しているようで印象的です。
イアン・ホルム演じる生粋の英国人ではないコーチとハロルドとの師弟を超えた友情や、
エリックに助け船を出すリンゼイ卿や、エリックに素直に称賛するアメリカチームの、
スポーツマンシップが観ていて気持ちの良い後味を残します。
未見の方はぜひ♪