『マンデラ 自由への長い道』 取り戻せない愛が切ない


レディスデーのレイトで『マンデラ 自由への長い道』を観ました。観終わった後引き続き『インビクタス/負けざる者たち』も再見したくなっちゃいました(*´∀`)

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MANDELA: LONG WALK TO FREEDOM  2013年英/南アフリカ 146分

あらすじ:
1918年、南アフリカに生まれたネルソン・マンデラ。青年期に大都会ヨハネスブルクで法律を学んだ彼は、黒人差別に疑問を抱き、反アパルトヘイトを掲げるアフリカ民族会議(ANC)に入党、政治活動に尽力していく。その一方で、最初の妻エヴリンとの結婚生活は破綻し、後に獄中のマンデラを力強く支えることになる2番目の妻ウィニーと再婚する。やがてマンデラはそれまでの非暴力主義に限界を感じ、過激な武装闘争に身を投じていく。各地でテロ行為を行い、ついに逮捕され、裁判で終身刑を言い渡されるマンデラだったが…。(allcinemaより)


ネルソン・マンデラ氏著書の「自由への長い道 ネルソン・マンデラ自伝」の映画化。プロデューサーのアナント・シンが投獄中のマンデラ氏に手紙でインタビューしてから構想16年でようやくの映画化。自伝を基にした脚本に苦労したとか。先日見た『マンデラの名もない看守』は既に投獄されているところから釈放まででしたが、こちらは最初の結婚以前から大統領就任までが描かれています。

映画の始めの方は、最初の妻との出会いと破局、2番目の妻であるウィニーとの出逢い、結婚などプライベートの女性遍歴が描かれていて、まるで違う映画の様でしたが、平行して政治活動が描かれ、逮捕、裁判、投獄などリアルに描かれています。
マンデラ側だけでなく妻ウィニー側も描かれていて、結婚後たった4年で逮捕により離ればなれになってしまったマンデラウィニーの話にも焦点を当てています。

ネルソン・マンデライドリス・エルバ、本人に似ていないという批評もあるようですが、私は良い人選だと思いました。妻のウィニーナオミ・ハリス、笑顔が可愛い彼女の別の一面が見れました。007シリーズのマネーペニー役といい、きてますね。監督は『ブーリン家の姉妹』などのジャスティン・チャドウィック

マンデラの収監中にはウィニーが獄外で政治活動を行っていたんですね。彼女も幼い娘達から離され1年半近くも独房で拘束されています。マンデラが獄中生活に耐えながら粘り強く交渉を進めたのに対し、周囲で同胞が殺されているのを見ていたウィニーは暴力へと傾倒していきます。自分が女性だからか、映画を観ていると一番の被害者は彼女だったのではないかとも思えました。2人のすれ違いが切ない余韻を残す中、U2のボーノが書き下ろした”オーディナリー・ラブ”が沁みます。U2はあまり好きではないのですが、この歌はアカデミー賞ノミネートで聴いたときから良い曲だなと思いました。歌詞は切ないですけどね。