『マンデラの名もなき看守』 もう一つの”自由への長い道”


昨日から公開の『マンデラ 自由への長い道』を観る前に、以前から見ようと思っていたこちらを、ようやく見ました。

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GOODBYE BAFANA  2007年仏/独/ベルギー/南アフリカ 117分

あらすじ:
1968年、アパルトヘイト政策下の南アフリカ共和国。黒人差別を当然のように受け入れていた白人男性のジェームズ・グレゴリーは、反政府運動の首謀者、ネルソン・マンデラの看守に抜擢される。マンデラと故郷が近く彼らの言葉であるコーサ語がわかるグレゴリーには、秘密の会話や手紙の内容をチェックすることが求められた。しかし、マンデラに長く接していく中でグレゴリーのマンデラに対する見方は変わり始め、次第に彼の気高い思想に傾倒していくが…。(allcinemaより)


この映画も実話ベース。南アフリカ政府の刑務官であったジェイムズ・グレゴリーの手記『さようなら、バファナ』の映画化。バファナは、主人公グレゴリーの幼なじみであった、近所のコサ人の子どもの名前。映画化にはマンデラ氏の承認を得たとか。

昨年12月5日に他界されたネルソン・マンデラ氏については、アパルトヘイト撤廃に尽力し、ノーベル平和賞を受賞。後に、南アフリカ初の黒人大統領に就任したことくらいしか知らず、正直なところ、この映画を見るまでは27年間も獄中生活だった事も知りませんでした。(学校で習っているのかもですけど:(;゙゚'ω゚'):)

この映画では白人看守であるグレゴリーから見たマンデラの獄中生活を通して、2人の友情も描いています。

マンデラ氏にはTVドラマ「24」シリーズの大統領、デニス・ヘイスバート、まだ存命中の人を演じるのには気を使ったでしょうが、一見穏やかでありながら内面の激しさもあるマンデラ氏を熱演。
看守のグレゴリーをジョセフ・ファインズ、グレゴリーの妻にダイアン・クルーガー。監督は『ペレ』『愛と精霊の家』のビレ・アウグスト

先にも書きましたが初めて知る事ばかりで、反アパルトヘイト運動は決して平和的ではなく、弾圧に抵抗して武力行使も。そのためにテロリストとして投獄。というような歴史的な側面だけでなく、マンデラと家族、また看守のグレゴリーがマンデラ人間性や考え方にに惹かれる過程、そのためにグレゴリー家族の立場も危なくなるなど、いろいろな側面からの時代が描かれています。最初はスパイを命じられたグレゴリーの心の変化、子供の頃黒人の友人が居たことが少なからず影響があるようなところも興味深かったです。

マンデラ 自由への長い道』の予告を見て、ああ、あれはあのシーンとか予想が付き、2つの映画を見比べてみるのも良いかと思います。
未見の方はこちらもぜひ♪