『ミラノ、愛に生きる』 愛によって開かれる


さて、来月のWOWOW加入に向けて、HDDの容量を空けないといけない時期が!
録画消化バンバンしなければ!( ̄▼ ̄|||)
どれを見ようかとか考えるとなかなか捗らないので、録画したのが古い順から。
まずは2年くらい寝かせているコチラ

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IO SONO L'AMORE/ I AM LOVE 2009年伊 120分

あらすじ:
異国の地ミラノの富豪に嫁ぎ、家族に尽くしてきた美貌のロシア人エンマ。子供たちも成人し、心に孤独を感じ始めた頃、息子の友人でシェフのアントニオと出会う。その後、偶然に再会した二人。理性は欲情へと変わり、深い官能愛に堕ちていく。だがその先に予想しえない悲劇が待っていた…(Amazonより)


2010年度ゴールデン・グローブ英国アカデミー賞などで外国映画賞にノミネート、
アカデミー賞では衣装デザイン賞にノミネートされたイタリア映画。

ストーリーは邦題でなんとなく予想がついてしまうけど、ロシア人のエンマは、イタリア人で名門富豪一家のタンクレディに見初められて結婚し、3人の子供にも恵まれ、多くの召使いを抱える豪邸で何不自由無く暮らしている。
息子エドアルドの友人でシェフのアントニオの料理を食べた瞬間、恋に落ちてしまう。

ティルダ・スウィントン以外は知らない俳優さんたち、彼女は製作にも関わっているんですね。ティルダ・スウィントンは以前から気になっていた女優さんですが、最近は特に目が離せなくて、彼女が出演していると見ない訳にはいきません(*´∀`) 今作では全編イタリア語で時折ロシア語、英語を話す相手とは通訳を通すという徹底ぶりでロシア人になりきっています。(本人は英国人)最近は『グランド・ブタペスト・ホテル』とか『スノーピアサー』とか変な役が続いたけど、何度か変える髪型もどれも似合っているし、ドレスからジャージまで見事に着こなして、もう生きたアートって感じですよ!監督はルカ・グァダニーノ

冒頭、風景がモノクロで古めかしい映像で始まり、いつの時代の話だろうと思いながら見ていましたが、時代は現代。モノクロっぽい外の景色とうってかわり、屋敷内は色鮮やかでいかにも贅沢な雰囲気。この辺り、エンマの心情を映像で表しているのか。
屋敷や召使いたちや晩餐シーン、召使い頭(?)の女性と家族の繋がりなんかを見ていると、「ダウントン・アビー」を思い出しますね。
イタリアの風景も自然も、歴史ある建物や彫刻なども美しく撮られていて、情事シーンも生々しさより美しさを感じます。恋に落ちてからは画面に色が溢れています。
終盤に起こる出来事が、エンマの枷を外す引き金となり、彼女を見送る娘や召使いの心情に心打たれます。甘すぎないところが良かったです。