『ルートヴィヒ』『ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~』

 
ドイツ映画2本。どちらも伝記物。

ルートヴィヒ

イメージ 1
LUDWIG II  2012年独 140分

あらすじ:19世紀半ば、戦乱のヨーロッパ。15歳の時に観た歌劇『ローエングリン』に心奪われ、ワーグナーを崇拝するようになったルートヴィヒ2世。父の急死によってわずか18歳で王位に就く。すると、隣国との緊張状態が続く中、芸術こそが平和をもたらすと、周囲の反対を押し切ってワーグナーを宮廷に招き入れるルートヴィヒだったが…。(allcinemaより)



第4代バイエルン国王、ルートヴィヒ2世の生涯。あのノイシュバンシュタイン城を造った人ですね。私ず~っとルードヴィヒだと思ってました。(・・A;)あせあせ

有名なヴィスコンティ監督作は未見なので、今作を見て初めてこういう生涯を送った方だったのがわかりました。芸術を愛し、夢に生きた人だったんですね。

ルートヴィヒに新人ザビン・タンブレアヘルムート・バーガーの様な超美形ではありませんが、線が細くていかにも繊細な感じ。後年はゼバスチャン・シッパー、共演にエトガー・ゼルゲ、ハンナー・ヘルツシュプルンク、フリードリヒ・ミュッケなど。
監督はマリー・ノエルピーター・ゼアー

まだ政治などもろくに学んでいないのに18歳で即位しなければならなかったのが、そもそもの悲劇ですね。元々芸術や美しいものが好きなルートヴィヒは、先代の家臣たちとは折り合わず、ワーグナーを父と慕う様に。自分の意思は通す頑固さも有りながらも、心優しい彼は国民が戦争で死ぬ事に耐えられず、弟が精神を病んでしまった事に傷つき、自分の世界に引きこもっていきます。
ベルサイユ宮殿を造ったルイ14世を敬愛ってところからも、煌びやかで美しいものが好きだったんでしょうね。ただバイエルンの財政状態は厳しく、ルートヴィヒの思うとおりにはなりませんでした。女性は愛せず、かといって従者の愛も受け入れられず、最後まで孤独な生涯でした。





ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~

イメージ 2
GOETHE!  2010年独 105分

あらすじ:1772年、ドイツ。法律を学ぶ青年ヨハン・ゲーテの夢は、作家になること。しかし、出版社に送った原稿はあっさりと突き返され、夢破れた彼は、父親に従って田舎町ヴェッツラーの裁判所で実習生として働くしかなかった。そんなある日、ゲーテシャルロッテという女性と図らずも恋に落ちてしまう。一方、ゲーテの上司ケストナー参事官も、シャルロッテを見初めて彼女の父親に縁談を申し込んでいた。(allcinemaより)



ドイツの文豪ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが自らの経験をもとに描いた小説「若きウェルテルの悩み」の誕生にまつわる話ですが、ストーリーはかなり脚色されていて、史実とは異なっているようですが、爽やかな青春恋愛映画になってます。

ゲーテアレクサンダー・フェーリングゲーテが愛したシャルロッテミリアム・シュタイン、恋敵にはドイツ映画には欠かせないモーリッツ・ブライブトロイ
監督は『アイガー北壁』のフィリップ・シュテルツェル

主演の2人がみずみずしい恋愛映画ですね。
作家の夢破れ送られた田舎町で出会った魅力的なシャルロッテに魅かれるゲーテシャルロッテお互いに愛し合いながらも、貧しい家に生まれたシャルロッテは父の決めた相手と結婚してしまいます。恋に破れ田舎を去ったゲーテを待っていたものは・・。
後味は爽やかな作品です。