『マネー・ショート 華麗なる大逆転』映画は面白いけど後味はかなり苦いです


マネー・ショート 華麗なる大逆転』を初日レイトで観ました!
経済の仕組みについてはもひとつ分かっていないのですが、テンポ良く面白かった。
ただ観終わった後は、経済界の茶番劇のシステムに気分は暗くなります。(-_-;)

イメージ 1
THE BIG SHORT 2015年 130分

あらすじ:
2005年。風変わりな金融トレーダーのマイケルは、格付けの高い不動産抵当証券に信用力が低いはずのサブプライム・ローンが組み込まれていることに気づき、破綻は時間の問題だと見抜く。だが、好景気に沸くウォール街で彼の予測に真剣に耳を傾ける者など一人もいなかった。そこでマイケルは、“クレジット・デフォルト・スワップCDS)”という金融取引で、バブル崩壊の際に巨額の保険金が入る契約を投資銀行と結ぶ。同じ頃、若き銀行家ジャレッドやヘッジファンド・マネージャーのマーク、引退した伝説のベンもまた、バブル崩壊の足音を敏感に察知し、ウォール街を出し抜くべく行動を開始するが…。(allcinemaより)


マネーボール』の原作者マイケル・ルイスのベストセラー・ノンフィクション「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」を映画化した社会派金融群像ドラマ。
サブプライム・ローンの破綻を引き金としたリーマンショックの舞台裏。

プランB製作。シンプルなロゴがブラッド・ピットらしいなと。
こちら地方では『キャロル』も『スティーブ・ジョブズ』も1ヶ月遅れで一番小さいシネコンで上映予定の中、エンタメ大作でも無い本作が正規の公開時期に一番大きいシネコンで上映されるのはブラッド・ピットのネームバリューのおかげです。( ̄-  ̄ )
アカデミー賞5部門ノミネート、脚色賞受賞。

↑ポスターのメンバー4人が組むのかと思っていましたが、それぞれ別で行動します。
ストーリーテラー的なベネットにライアン・ゴズリング、今回なんとなくライアン・レイノルズに似てる風貌(^_^;) 破綻を最初に見抜いたマイケル・バーリにクリスチャン・ベールいつも通り巧いけど、不正が許せないマーク・バウムのスティーヴ・カレルに感情移入してしまいます。若い起業家に力を貸すベンにブラッド・ピット、やはり美味しい役( ̄▽ ̄)
マリサ・トメイ、レイフ・スポール、メリッサ・レオなどの他、マーゴット・ロビーセレーナ・ゴメスらが本人役で経済用語について解説してくれます。
監督は『俺たち~』シリーズのアダム・マッケイ

いきなりカメラ目線で説明したり、時代を象徴するような画像がところどころで挟み込まれ、俳優たちが経済用語を解説したりと、コメディな進行に最初は戸惑います。
中盤からは逆にそれが良いアクセントになって、テンポ良くなります。
正直なところ金融システムについては、劇中で説明してくれてもそれほど理解していないのですが、サブプライム住宅ローンがかなり胡散臭いってことはわかってきます。スティーヴ・カレル演じるマークのチームが暴いていく金融システムに呆れを通り越して恐ろしくなってきます。予告やポスターなどでは、大逆転の痛快コンゲームみたいに思えますが、確かに最後に勝ちはするけれど、イコール金融界の破綻ということなので、痛快さは無いです。
結局誰も責任を取らず、一番の被害者は低所得で一生懸命働く一般の人々ってところに気持ちが暗くなります。原発事故の責任を誰も取らない自国のことも頭を過ぎり、ドーンと落ち込んで帰路につきました(;-_-) =3 フゥ