『パトリオット・デイ』 三半規管が弱い方は気をつけて。


ローン・サバイバー』『バーニング・オーシャン』に次いでピーター・バーグ監督とマーク・ウォールバーグが組んだ第3弾。懲りずにまた観ました。

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PATRIOTS DAY 2016年 133分

あらすじ:
2013年4月15日。50万の観衆がつめかけた地元の一大イベント“ボストンマラソン”の警備に当たっていた殺人課の刑事トミー。人々の大声援を受けてランナーたちが次々とゴールする中、彼の背後で突然の大爆発が起こり、多数の負傷者が出て現場は大混乱に陥る。トミーら地元警察官が救護活動と事態の収拾に奔走していると、FBIのリック捜査官が現場に到着、すぐさまテロと断定、そのままFBIが捜査の陣頭指揮を執ることに。やがて周辺の地理に詳しい地元出身者として捜査に協力するトミーだったが…。(allcinemaより)



前2作と同じくこちらも実録物ですが、前2作で実在の人物を演じたマーク・ウォールバーグの役は今回は創作の様です。
"愛国者の日(Patriots Day)"に毎年開催されるボストンマラソンで、2013年に実際に起こった爆弾テロ事件を描いています。

警察官トミーにマーク・ウォールバーグ、妻にミシェル・モナハン。警視総監にジョン・グッドマン、FBIのリックにケヴィン・ベーコン、隣町ウォータータウンの警察巡査部長にJ・K・シモンズなど役者も揃ってます。

前半部分でいろんな登場人物の日常生活が映り、今後彼らがどう絡んでくるのかなと思いながら見ていく構成になっています。
そして事件が起こり、現場の混乱、カオス状態から誰が仕切るのか、テロだと判定されFBIの仕切りとなり、ボストン警察との連携、知事の判断での外出禁止令など、どういう人たちがどう絡んでくるのか、実録物として興味深かったです。

犯人がどこにでも居る様な青年であること、杜撰な計画に暴力と殺人を全く厭わないこと、思想の偏りに恐ろしさを感じました。
最近もロンドンのテロなど頻繁にあり、その背景と共通している部分もあるのだろうなと考えてしまいますね。
その気になれば誰でも起こせることが心底恐ろしいです。

描かれたテーマは、今の話としてリアリティがあり興味深いし知れて良かったです。
映画については、臨場感を出すためたカメラが揺れまくるので、すっかり気分が悪くなってしまい辛かったのと、冒頭の人物紹介的な日常は、彼らの役割がわからないため冗長に感じるし、全体的にドキュメンタリー風なので群像劇としても中途半端、役者が良いだけに物足りない。
最後は役者ではなく当事者本人たちのインタヴューがかなりあり、感動的ではあるものの、映画ではなくドキュメンタリーで良いのではとつい思ってしまいます。
映画だから人が観にくるのであって、多くの人に知ってもらいたいためにということはわかるのですが、映画としてみると個人的にはもう一つでした。
とてもわかりやすい映画で、人様の感想を見ると概ね評価は良さそうなので、私が捻くれているのかもです。
( ̄∀ ̄*)イヒッ