惰性への怒り 『フィクサー』
フィクサー MICHAEL CLAYTON 2007年 あらすじ: 大手法律事務所のフィクサーとして活躍するマイケル(ジョージ・クルーニー)。在職15年にして共同経営者への昇進もない彼が焦りと不安を感じる中、大企業の集団訴訟にかかわっていた同僚の弁護士アーサー(トム・ウィルキンソン)が精神に異常をきたす事態が発生。マイケルはその後始末をするため、アーサーの下へ向かう。(シネマトゥデイ)
詳細はこちらから http://www.fixer-movie.com/
久しぶりの訴訟系サスペンスドラマ。
ジョン・グリシャムの法廷物などは好きで、映画も本もよく見てました。
今回は法廷シーンはありません。
あまり予備知識がなかったので、始まってしばらくは、内容が掴みづらかったです。
ジョージ・クルーニー演じるマイケルは、賭け事という悪癖があるためか離婚していて、
たまに会う息子ともうまくコミュニケーションが取れていません。
フィクサーと言う仕事に不満がある彼は、その捌け口として弟が始めたレストランに出資したものの、
事業はうまく行かず借金を背負う羽目になり、苛立っています。
一方、ティルダ・スウィントン演じるカレン・クラウダーは、
巨大農薬会社U・ノース社に対する3000億円の集団訴訟のチーフ弁護士。
かつてない大仕事にプレッシャーも感じています。
ほぼ和解が成功という時になって、マイケルの元同僚のアーサー・イーデンス(トム・ウィルキンソン)が、
訴訟を妨害しようとし、マイケルがその収拾役となったのですが~。
ジョージ・クルーニーの、全く笑いのないシリアスな演技を見るのはこれが初めてでした。
楽園のリーダー(ビーチ)だったりとエキセントリックな役の多いティルダ・スウィントン。
プレッシャーから安易な道を選んでしまう普通の人を演じてましたね~。
訳がわからないまま見ていた前半を超え、
少しづつ見えてきた後半からは、一気に終盤へと加速します。
さて、マイケル・クレイトンが選んだ道は?
社会派サスペンスドラマという形を取りながらも、人間のドラマでした。
いろんなことに対する、マイケルの怒りを感じました。
たまには自然にも目を留めないと!