『女王陛下のお気に入り』 ウサギか鳩か


女王陛下のお気に入り』オスカー効果か1館のみですが上映してくれました。

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THE FAVOURITE  2018年アイルランド/米/英 120分 PG12

あらすじ:18世紀初頭のイングランド。フランスとの戦争が長引く中、アン女王の幼馴染で、イングランド軍を率いるモールバラ公爵の妻サラは、病弱な女王に代わって宮廷の実権を握り、戦費の調達に奔走していた。そんな時、サラの従妹で上流階級から没落した若い娘アビゲイルが現われ、召使いとして働き始める。サラが政治に時間を取られるようになる一方、アビゲイルは巧みに女王の歓心を買い、着実にその信頼を勝ち取っていく。宮廷で不動の地位を築いていたはずのサラも、次第にアビゲイルの秘めたる野心に警戒心を抱くようになるが…。(allcinemaより)


18世紀初頭のイギリスで実際に起きた事件をベースにした宮廷ドラマ。
グレート・ブリテンを統一させた最初の女王にして、国の成長に大きく貢献したと言われるアン女王の寵愛をめぐり、彼女の幼なじみから側近にまで登り詰め実質政治の実験を握っていたサラと、サラの従妹で没落した貴族の娘アビゲイルの攻防。

アン女王にオリヴィア・コールマン、サラにレイチェル・ワイズアビゲイルエマ・ストーン。他ニコラス・ホルト、マーク・ゲイティス、ジョー・アルウィン、ジェームズ・スミスなど。

ぶっちゃけ『ロブスター』は、何だこれは案件だったのですが、この映画は面白かったです。
主要キャストも少なく、ほとんど宮廷から出ることがない舞台劇のような話ですが、カメラワークが凝っていて飽きさせない作り。
成り上がりを目指すアビゲイルがどんな手を使うのか、アビゲイルの露骨な作戦でアンとサラの長年の絆は壊せるのか、最後まで目が離せないストーリー展開でした。
アカデミー主演女優賞にオリヴィア・コールマン助演女優賞レイチェル・ワイズエマ・ストーンの2人がノミネートされていますが、3人主演でも良いくらいに感じましたね。
三人三様のラストの表情も印象的でした。
撃たれたけれど飛び立った鳩と籠に入れられたウサギ、ウサギの代わりに鳩を手放した女王は何を思ったのか考えさせられます。