『クレイジー・ハート』 いぶし銀とはこのこと
主演のジェフ・ブリッジズは、第82回アカデミー賞・第67回ゴールデングローブ賞主演男優賞他受賞
T=ボーン・バーネットとライアン・ビンガムの共作による主題歌『The Weary Kind』も歌曲賞受賞
マギー・ギレンホールはアカデミー助演女優賞ノミネート
CRAZY HEART 2009年 111分
あらすじ:57歳のカントリー・シンガー、バッド・ブレイクは、かつては一世を風靡したこともあるものの、すっかり落ちぶれた今では場末のバーなどのドサ回りで食いつなぐしがない日々。新曲がまったく書けなくなり、かつての弟子トミー・スウィートの活躍にも心穏やかではいられず、酒の量ばかりが増えていく。そんなある日、地方紙の女性記者、ジーン・クラドックの取材を受けることに。親子ほども年の離れた2人だったが、思いがけず一夜を共にしてしまう。しかし、離婚の痛手を抱え、4歳の息子と2人暮らしのジーンは、関係を深めることに躊躇いをみせる。そんな中、巨大スタジアムで公演を行う弟子のトミーから共演の依頼が舞い込むバッドだったが…。
(allcinemaより)
正直ストーリーはそれほど目新しくない。
かつて一世を風靡したことがある歌手が、今はドサ周りの日々。
自分が一から教えた弟子は今や師匠を追い抜き大人気。
当然酒に溺れ、酒に飲まれて惰性で過ごす日々。
過去に4度した結婚生活も上手くいかず、息子とは疎遠になっている。
そんな時一人の女性と出会い、彼女と4歳の息子と過ごすことで、今の生活を変えたいと思うようになったが、
なかなか酒を断つことは出来なかった。
初老のカントリーシンガー、バッド・ブレイクにジェフ・ブリッジズ、
一時期『ハリウッドで最も過小評価されている俳優』ランキングでNo.1に輝いていたようですが、
今作で見事受賞、遅すぎる感もありますけどね(^_^;)
ミュージシャンでもある彼が歌う劇中での歌も、雰囲気があってとても良いです。
記者のジーンにマギー・ギレンホール、美人に見えるときとそうでないときが(自分には)ある彼女、
今回は綺麗だと思いました(^_^;)
バッドを追い抜いてしまったトミー・スウィートにコリン・ファレル、いかにもなキャスティングに笑っちゃった(^^ゞ
バッドの親友ウェインで名優ロバート・デュバルが脇を固めてます。
監督・脚本は役者でもあるスコット・クーパー
よくあるストーリーで、特にアクションなどの見せ場がないドラマとくれば、
後は役者の力量で勝負するしかないけれど、見事この年の賞レースを席巻
お涙頂戴ものにせず、あえて淡々とした脚本も良かった。
良い意味で力の抜けた、人生の再生物語
何事も始めるのに遅すぎることは無いと教えてもらいました。