『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』 百花繚乱の中、猫に持っていかれます


空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』ミステリーっぽい予告のとおり、
空海が探偵ばりに、”美しき王妃の謎”を解くお話。
原題の”妖猫傳/LEGEND OF THE DEMON CAT”の方が内容を表してますね。

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妖猫傳/LEGEND OF THE DEMON CAT  2018年日中 131分

あらすじ:
遣唐使として長安密教の教えを学ぶ空海は、詩人の白楽天(のちの白居易)と出会い、次第に友情を深めていく。そんな中、空海は王朝を揺るがす怪事件に遭遇、白楽天とともに事件の真相解明に乗り出す。やがて調べを進めるうちに、かつて玄宗皇帝の寵愛を一身に受けた絶世の美女・楊貴妃にまつわる謎へと迫っていく空海と白楽天だったが…。(allcinemaより)



夢枕獏の伝奇小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を日中合作で映画化。
空海が白楽天と共に化け猫を追ううちに、楊貴妃にまつわる謎が明らかに。

空海染谷将太、坊主頭がよく似合う( ̄∇ ̄)ニヤッ
楽天に『グレートウォール』のホアン・シュエン(吹替が高橋一生)、
楊貴妃チャン・ロンロン玄宗皇帝にチャン・ルーイー
リウ・ハオラン、オウ・ハオ、キティ・チャン、チン・ハオなど。
阿倍仲麻呂阿部寛、他日本勢は松坂慶子火野正平
監督は『さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)』のチェン・カイコー

VFXを駆使したアクションやイリュージョンに、チェン・カイコー監督が6年がかりで建築した長安の街並みや豪華絢爛な宴などの様式美で目も楽しめますが、推理物としても面白かった。
空海ホームズと白楽天ワトソンのコンビもなかなか良し。
中国の歴史も白居易や「長恨歌」も知らない私でも楽しめましたが、知っているとより楽しめたのかも。(ちなみに原作も未読)

ミステリーがメインなので、楊貴妃などの心情がもう一つ掴めなくて物足りない部分もあったけれど、(阿部寛の存在感の薄さとか)
黒猫に翻弄されつつ辿り着いた結末の終盤は、もう涙が止まらず。(T ^ T)

残念だったのは、やはり吹替版であった事。
吹き替えている人は皆さん巧いんだけど、中国の話を中国語で撮っているのだから、なぜわざわざ吹替にする必要が?
漢詩の風情も伝わらないし。
個人的に一番違和感があったのは、自分の役を吹き替えている染谷君でした。
RADWIMPSの主題歌”Mountain Top”は良かったです♪