『星の旅人たち』 自分探しの旅に出たくなる!
この映画はとても良かったです!
硬派な社会派ドラマを撮るのも良いけど、こういう映画を作るエミリオ・エステヴェスも良いなぁ~!
THE WAY 2010年米/西 128分
あらすじ:ある日、アメリカ人眼科医トム・エイヴリーのもとに、一人息子ダニエルの訃報が届く。それは、ダニエルが聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅に出た矢先の悲劇だった。フランスとスペインの国境の町までやって来たトム。ダニエルの遺品と遺灰を手にした彼は、息子が巡礼の旅に求めたものが何だったのかを知ろうと、息子に代わり、旅を続けることを決意する。それは、800キロにもおよぶ長旅。その道中、彼は旅の目的も様々な巡礼者たちとの出会いを重ね、少しずつ彼らと打ち解けていくのだが…。 (allcinemaより)
カリフォルニアに住むトムは1人息子ダニエルが事故で亡くなったと聞き、フランスへ。
出迎えてくれた警官によると、この街はサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼への出発地点であり、
ダニエルは巡礼の旅に出かけた初日に嵐にあい遭難してしまったのだという。
ダニエルのバックパックを見たトムは、息子の遺灰と共に彼が果たせなかった旅へ出ることを決意する。
現在でも年数万人の巡礼者が歩くそうです。
巡礼と言ってもストイックに歩き続けるのではなく、自然や風景、ワインや食事も楽しみながら、
疲れたら早めに宿に入るも良し、一つの街で何日か観光するも良し、自分のペースで歩けるのが魅力ですね。
四国に住んでいるので、お遍路さんは割と身近なんですが、同じ歩くならスペインが良いなぁ(^^ゞ
巡礼手帳は教会ではなく泊まった宿でスタンプを押してもらうというのが面白い。
映画の公式サイトのエミリオ・エステヴェスのインタビューによると、
エミリオの息子とマーティン・シーンが実際に巡礼をしかけたことがあったようで、
そこから映画の着想が生まれたそうです。
マーティン・シーンのお父さんはスペイン人なので、故郷の旅だったんでしょうね。
トムを演じるマーティン・シーンの演技には、遺体と対面した時から泣かされて(T_T)
トムに巡礼のことを教えるフランスの警官に『ニキータ』のテェッキー・カリョ、彼好きなんです(^^ゞ
巡礼の道連れになるオランダからのヨストにヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン、
『ドラゴン・タトゥーの女』でリスベットにお仕置きされた人ですね。
カナダからのサラに『ゲーム』のデボラ・カーラ・アンガー、
監督・脚本・製作のエミリオ・エステヴェスは当然、息子ダニエルを演じてます。
息子を亡くした悲しみと息子を理解しなかった自責の念から、ただ黙々と歩き続けるトム。
旅の途中で息子の面影を見つけながら。
それでも次第に出来る旅の道連れに、最後には心を開くトム。
目的地サンティアゴ・デ・コンポステーラに着いた時には、もう息子の姿を追ってはいませんでした。
泣いたり笑ったりしながら見終わった後には、清々しさが残ります。
スペイン北部ガリシア地方の風景も美しい!
いつか行ってみたいなぁ~!と思わせられる映画でした。