ツォツィ TSOTSI  2005年

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ツォツィ』は、第78回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した感動作。

良い評判も聞いていたので、見なければと思っていました。


あらすじ: 南アフリカヨハネスブルクのスラム街に暮らすツォツィプレスリー・チュウェンヤガエー)は、仲間とつるんで窃盗やカージャックを繰り返していた。ある日、高級住宅街にやってきた彼は車を運転していた女性を撃って逃走。やがて、強奪した車の後部座席に生後間もない赤ん坊がいることに気づいたツォツィは、赤ん坊を紙袋に入れて自分の部屋に連れ帰るが……。(シネマトゥデイ


詳細はこちらから http://www.tsotsi-movie.com/


ツォツィとは、不良とかチンピラの意味だそうですね。

仲間と駅前で裕福そうなカモを見つけては、金を脅し取る日々のツォツィ

仲間の一人が人を殺してしまい、仲間内で口論の挙句、仲間をひどく殴ってしまう。

ムシャクシャした気分のまま高級住宅街へ向かい、たまたま車から降りた女性の車を盗もうとしたとき、

銃を見て1度は怯んだ女性が、驚いたことに必死に向かってくる。

思わず彼女を撃ってしまい車を奪って逃げるツォツィ

すると背後から泣き声が聞こえる。

後部座席に赤ん坊が乗っていた。



見始めてすぐ、辛くなりました。

躊躇せず人を殺す少年、無表情で殴り続けるツォツィ、空き地の土管の中で暮らす子供たち。

無表情のツォツィの苛立ちが伝わってきます。

子供を見つけたときどうするのか心配でしたが、彼は自宅へつれて帰ります。

この頃から、のめり込んで見てしまいました。

少しづつ分かってくる、彼の過去。

なぜそれほど子供に執着してしまったのか?

なんとなく分かる様な気がしてきます。


愛に飢えていた少年が、赤ちゃんに自分を投影し、

自分が愛を注ぐ事で、報われなかった自分を慰めていたように感じました。


95分と短いですが、中身の濃い1本でした。