ツォツィ TSOTSI 2005年
良い評判も聞いていたので、見なければと思っていました。
詳細はこちらから http://www.tsotsi-movie.com/
ツォツィとは、不良とかチンピラの意味だそうですね。
仲間と駅前で裕福そうなカモを見つけては、金を脅し取る日々のツォツィ。
仲間の一人が人を殺してしまい、仲間内で口論の挙句、仲間をひどく殴ってしまう。
ムシャクシャした気分のまま高級住宅街へ向かい、たまたま車から降りた女性の車を盗もうとしたとき、
銃を見て1度は怯んだ女性が、驚いたことに必死に向かってくる。
思わず彼女を撃ってしまい車を奪って逃げるツォツィ。
すると背後から泣き声が聞こえる。
後部座席に赤ん坊が乗っていた。
見始めてすぐ、辛くなりました。
躊躇せず人を殺す少年、無表情で殴り続けるツォツィ、空き地の土管の中で暮らす子供たち。
無表情のツォツィの苛立ちが伝わってきます。
子供を見つけたときどうするのか心配でしたが、彼は自宅へつれて帰ります。
この頃から、のめり込んで見てしまいました。
少しづつ分かってくる、彼の過去。
なぜそれほど子供に執着してしまったのか?
なんとなく分かる様な気がしてきます。
愛に飢えていた少年が、赤ちゃんに自分を投影し、
自分が愛を注ぐ事で、報われなかった自分を慰めていたように感じました。
95分と短いですが、中身の濃い1本でした。