『推理作家ポー 最期の５日間』 ゴシックミステリーで描くポーの最期
エドガー・アラン・ポーの小説の内容と、謎と言われている彼の死の真相に、
謎解きのミステリーが上手く絡まり、良く出来たストーリーでした。
THE RAVEN ２０１２年 １１０分
あらすじ：１８４９年。アメリカ、ボルティモア。ある夜、密室で母娘が犠牲となる凄惨な猟奇殺人事件が発生する。現場に駆けつけたフィールズ刑事は、それが数年前に出版されたエドガー・アラン・ポーの推理小説『モルグ街の殺人』の模倣であることに気づく。ほどなく第２の模倣殺人が起こり、フィールズ刑事はポーに捜査への協力を要請。ところが今度は、ポーの恋人で地元名士の令嬢エミリーが、彼女の誕生日を祝う仮面舞踏会の会場から忽然とさらわれてしまう。しかも犯人はポーに対し、一連の事件を小説にして新聞に掲載すれば、今後出てくる死体にエミリーの居場所のヒントを残してあげようと戦慄の挑戦状も用意していた。為す術なく、犯人の要求に従い原稿を書くポーだったが…。 （allcinemaより）
世界初の推理小説家とも言われる偉大なる作家にして詩人のエドガー・アラン・ポー。
彼の描いたＣ・オーギュスト・デュパンは世界初の名探偵と言われ、
コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ像にも影響を与えています。
（ドイルはホームズに、デュパンなんて全然ダメみたいに言わせてますが^^;）
この映画はデュパンが主役のポーの小説の映画化ではなくて、
ポー自身が猟奇的な事件に巻き込まれるというもの。
原題はポーの有名な詩「大鴉」（The Raven)
映画を見る前に読んでおくと良いと聞いたので、
この詩と「モルグ街の殺人」他デュパンが出てくる短編だけ駆け込みで読んでおきました(^^ゞ
おかげで導入部分はわかりやすかったですが、読んでなくても問題はないですね。
ポーは妻の死の後酒浸りで、詩や小説も書けなくなっている。
ポーの小説「モルグ街の殺人」と同じ手口で殺人が起こり、警察はポーの協力を求める。
次々と彼の小説を模倣した殺人が起こる中、恋人エミリーが犯人にさらわれてしまう。
エミリーにアリス・イブ、エミリーの父にブレンダン・グリーソン、
ケヴィン・マクナリー、オリヴァー・ジャクソン＝コーエン、サム・ヘイゼルディーン、マイケル・シャノン他
監督は『Vフォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグ
エミリーの救出や犯人探しの謎解きがメインというよりは、
追い詰められていくポーの感情面を深く描きたかったのだと思います。
（「大鴉」の詩の内容を象徴してるのかな）
となるとポーのキャストが重要だけど、
予告からも感じてたとおり、なんとなくジョン・キューザックが違ったかな～(^_^;)
他のキャストを英国で固めるんなら、英国俳優にしても良かったかも。
『三銃士』繋がりでマシュー・マクファディンにしてみるとか(^_^;)
苦悩する役ならクリスチャン・ベイルとか？（カラスがコウモリになっちゃうか^^;）
せっかくポーの小説を模倣した怪奇的な事件が続くのに、
その辺ががあっさり流されるのが勿体無かった気もします。
ミステリーとしてはそれほどどんでん返しは無いけど、面白く見られましたよ！
ルーク・エヴァンスもカッコ良かったしね（￣∀￣*）ｲﾋｯ
