『フライト』 英雄か犯罪者か?
こちら地方『ジャンゴ 繋がれざる者』の公開が4月6日からなので(しつこい?^^;)
映画の日の今日の選択肢は『フライト』ということに!
主演のデンゼル・ワシントンがオスカー主演男優賞ノミネートされた作品
FLIGHT 2012年 138分
あらすじ:フロリダ州オーランド発アトランタ行きの旅客機が突如制御不能に陥り、急降下を始める。もはや墜落は避けられないと思われた危機的な状況の中、機長のウィトカーは驚異的な操縦テクニックで機体を不時着させ、犠牲者を最小限にとどめて多くの命を救うことに成功する。その奇跡の着陸はマスコミに賞賛され、ウィトカーは一夜にしてヒーローとなる。ところが、彼の血中からアルコールが検出されたことで事態は思わぬ方向へ。もし飲酒が表沙汰になれば、パイロットとして致命的なだけでなく、場合によっては過失致死で終身刑の可能性も。そこでウィトカーは、弁護士のラングとともに事実の隠蔽に動き出すが…。 (allcinemaより)
『デンジェラス・ラン』を観た時、もっと悪いデンゼル・ワシントンを観たいと思いましたが、
今作は『トレーニング・デイ』とは違う意味で、悪い奴でしたね。
9時からのフライトに7時過ぎに起床し、ベッドサイドにはたくさんの酒瓶、
起きぬけに残りを喉に流し込んで、覚醒するためにコカインを吸引!
そんな状態で機上、自動操縦の間は爆睡、乗客用のウォッカをオレンジジュースに混ぜて飲みながらの操縦。
その時エンジンから火が!
機転を利かせた離れ業で乗客を救うのですが、けがをして入院している間の検査で飲酒がばれます。
さて彼は英雄なのか、刑務所行きなのか?
138分ですが展開は早く、早々に事故が起こります。
その後は公聴会が開かれるまでのウィトカーの生活に、
ウィトカーが病院で出逢った女性ニコールの話。
ニコールは入院をきっかけになんとか薬物依存症から抜け出そうとしますが、
ウィトカーはアルコールを止めなければという思いがありながらも、アルコールに逃げてしまいます。
ウィトカーにデンゼル・ワシントン、断酒しようとし挫折を何度も繰り返し、
自己嫌悪に陥りながら開き直る様な複雑な心理を演じています。
ニコールに『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』でワトソンの奥さん役だったケリー・ライリー、
困っているところを助けてくれたウィトカーをなんとか助けようとするのですが。
ウィトカーの弁護士にドン・チードル、組合代表で友人のチャーリーにブルース・グリーンウッド、
異彩を放っていたジョン・グッドマン、最近活躍してますね~!
出番は少ないけど効いている『ザ・ファイター』のメリッサ・レオが事故調査委員
監督は意外な感じのロバート・ゼメキス
良い人のイメージがあるデンゼル・ワシントンなので、
いつかは立ち直ってくれるのではという期待をしながら観てしまうんですけれど、
今度こそ、今度こそ!というこちらの想いをあっさり裏切ってくれるんですね(^_^;)
本当にダメで弱い男を好演(?)ダメっぷりも大げさでなくリアルですね。
乗客を助けることが出来たのは彼だけだと認めて尊敬もされている反面、
だから結果オーライではないという、倫理の話でもありました。
心理ドラマでありながら、どうなるかわからない結末で、
最後まで緊張感が続き、長さは感じませんでした。