『ダンケルク』 美しい空と海の下繰り広げられる救出劇


今週末公開の『ダンケルク』、全国一斉IMAX試写会で一足お先に観ました。
迫力の臨場感で、緊張がずっと続くので疲れました。(隣に座った兄ちゃんがデカかったせいもあるかも^_^;)

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DUNKIRK 2017年英/米/仏 106分

あらすじ
1940年、フランス北端の港町ダンケルク。ドイツ軍に追い詰められた英仏連合軍40万の兵士たちは絶体絶命の状況を迎えていた。若き英国兵トミーが街中を必死で逃げ回り、ようやく辿り着いた海岸には、おびただしい数の兵士たちが救助の船を待っていた。しかし彼らに残された時間は限られていた。そこでドーバー海峡を挟んだ対岸のイギリスでは、民間の船までをも総動員した救出作戦が決行される。民間船の船長ミスター・ドーソンもそれに呼応し、息子とともに危険を顧みず同胞が待つダンケルクへ向け船を走らせる。そして最新鋭戦闘機スピットファイアパイロット、ファリアーもまた、危険を承知の上で味方の撤退を援護すべくイギリスから飛び立つのだったが…。(allcinemaより)



第二次世界大戦初期の1940年、英仏連合軍の40万人の兵がドイツ軍に包囲されダンケルク海岸に追い詰められていた。英国は兵を撤退させるためダイナモ作戦を発動。
しかしドイツ軍の空爆により、作戦は難航。浜へ近づけない駆逐艦へ兵士を運ぶため民間の船も緊急招集された。民間船がなければ救助は不可能だった。当時は知られていなかったが駆逐艦と小型船を守るためイギリス空軍も奮闘した。

この映画では陸・海・空の3つのストーリーが描かれますが、それぞれ描かれる時間枠が違います。
まず陸はダンケルク海軍へ辿り着いた兵士が苦労の末帰国するまでの1週間。
海は招集された民間船が港を出て兵士を乗せて帰港するまでの1日。
空はダイナモ作戦を援護するために飛び立った英国空軍スピットファイアの1時間。
この3つのストーリーが交錯しながら進み、終盤は一つにまとまります。

陸パートのキャストは、トミーにフィン・ホワイトヘッドギブソンアナイリン・バーナードハイランダーのアレックスにハリー・スタイルズ、ウィナント大佐にジェームズ・ダーシーボルトン中佐にケネス・ブラナーなど。
海パートは、ミスター・ドーソンにマーク・ライランス、息子ピーターにトム・グリン=カーニー、英国兵でノーラン常連組のキリアン・マーフィ
空パートは、ファリアに常連のトム・ハーディ、コリンズにジャック・ロウデン
製作・脚本・監督にクリストファー・ノーラン

今作では、近年特に長尺の作品が多いノーラン監督が、106分という尺で実話ものをどう描くのかいうところに興味がありました。
ダイナモ作戦を知るために見たTVドラマは60分×3本でしたが、それでも描ききれてはいなかったので。
数人の個人を取り上げ、彼らの視点からの作戦を描くというアプローチは同じでも、当たり前ですがまったく違いましたね。
それぞれの現状や背景をじっくり描いているわけでもなく、セリフも少ないのですが、それでも彼らの性格や信念や状況などが伝わってくるところが上手いですね。
IMAXということもあってか、映画への没入感が凄くて、魚雷の音に思わず飛び上がったり。(^_^;)
臨場感たっぷりの映像が、また美しいんですよ!戦争映画なのに!
血や内臓を飛び散らせなくても戦争映画が撮れることを、メル・ギブソン監督に教えてあげたいですね。( ̄∇ ̄)ニヤッ
俳優陣はそれぞれの出番は少なめでもみんな印象に残りましたが、個人的にはマーク・ライランスが持っていったかなと!
ミスター・ドーソンの家族の話だった気もしました。
時間交差の確認をしながら、もう1回じっくり観たい気もします。