荒野へ by ジョン・クラカワー

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映画『イントウ・ザ・ワイルド』の元になった本ですね。

        Into the Wild   Jon Krakauer

アラスカの荒野にひとり足を踏み入れた青年。
そして四か月後、うち捨てられたバスの中で死体となって発見される。
その死は、やがてアメリカ中を震撼させることとなった。
恵まれた境遇で育った彼は、なぜ家を捨て、荒野の世界に魅入られていったのか。
登山家でもある著者は、綿密な取材をもとに青年の心の軌跡を辿っていく。
全米ベストセラー・ノンフィクション。   


映画は主人公クリスのはなしですが、

他にも荒野や山、アラスカに魅せられて命を落としたり行方不明になった若者についても取り上げています。

クリスは特別だったのではなく、多くの若者が荒野へ魅せられているというのが意外なようであり、

また納得するところもありました。

そこからクリスと彼らの共通点や、なぜ若者が荒野へ魅せられるのか?

作者のジョン自身の経験も織り込んで、彼なりの解釈をしています。

クリスの死が発表されたとき、アラスカの厳しさを知っている人たちからは、

自然を甘く見ていた若者の傲慢さが非難されたようですが、

作者はそれを認めつつも、好意的に書かれている気がします。


映画の内容はこの本の中にすっかり入っていますが、

クリスに絞った脚本とキャスト&演出の良さで、叙情的になってます。

こちらはクリスが感銘を受けた本の文章を載せて、もっと客観的という感じですね。