『鑑定士と顔のない依頼人』『ローマ法皇の休日』


イタリア映画2本。
終わり方が見事に予想と違いましたね( ̄-  ̄ ) うーん


鑑定士と顔のない依頼人

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LA MIGLIORE OFFERTA/THE BEST OFFER  2013年伊 131分

あらすじ:一流の美術鑑定士にして、カリスマ的オークショニアのヴァージル・オールドマン。極端に人間嫌いで独身を貫く彼が唯一愛情を注ぐのが、女性の肖像を描いた名画たち。これはと思う肖像画が出品されると、相棒のビリーを使い、不正な手段で自分のコレクションに加えてしまうのだった。そんなある日、彼のもとに、亡くなった両親が遺した家具や美術品の鑑定をしてほしいという若い女性からの依頼が舞い込む。ところが依頼人は、決してヴァージルの前に姿を見せようとはしなかった。憤慨するヴァージルだったが、依頼人の屋敷である歴史的名品の一部とおぼしき部品を発見してしまい、この依頼を引き受けずにはいられなくなる。そして屋敷に通ううち、姿の見えない依頼人に少しずつ興味を抱き始めるヴァージルだったが…。(allcinemaより)



ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』のジュゼッペ・トルナトーレ監督作。音楽はもちろんエン二オ・モリコーネ

有名なオークショニアでもある美術鑑定士、美術品だけを愛している彼が鑑定を依頼される。1度も顔を見せない依頼人に苛立ちながらも興味を募らせていき・・・。

鑑定士ヴァージルにジェフリー・ラッシュ、画家のビリーにドナルド・サザーランド、修理屋のロバートにジム・スタージェス、謎の依頼人クレアにシルヴィア・フークス

トルナトーレ監督らしい作品とも言えるけど、ミステリーについては途中で展開が見えてしまう。後はラストをどう締めるかだけど、寂しい終わり方でした。
代償は大きかったけれど、愛を知ったのだから良かったとも思えるけど、ヴァージルが老人であるだけに気の毒さが勝ってしまいますね。ジム・スタージェスの胡散臭さは今までの印象と違って良かったです。(演技の幅として)モリコーネの音楽もいつもながら良いです。







ローマ法王の休日

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HABEMUS PAPAM 2011年伊 105分

あらすじ:ある日、ローマ法王が逝去した。システィーナ礼拝堂には各国の枢機卿が集結し、次期法王を決める選挙“コンクラーヴェ”が開催されることに。投票は新法王が決まるまで何度でも繰り返される。誰もが法王という重責に尻込みし、本命視されていた枢機卿たちも規定の票数を獲得するには至らず、時間ばかりが過ぎていく。そんな中、天の配剤か運命の悪戯か、まったく予想されていなかった無名の枢機卿メルヴィルが不意に新法王に決定してしまう。その結果に誰よりも驚いたのはメルヴィル自身だった。そしてパニックに陥った彼は、新法王のスピーチを待ちわびる大群衆の前に現われることが出来なくなってしまう。困り果てた報道官たちは、素性を知らないセラピストに診察してもらうため、極秘裏に法王をヴァチカンの外に連れ出すことに。ところがメルヴィルは、彼らの隙を突いてローマの街へと逃げ出してしまうのだった。(allcinemaより)


親愛なる日記』『息子の部屋』のナンニ・モレッティ監督作。
主演は『昼顔』『美しき諍い女』の名優ミシェル・ピッコリ

予想外に新法皇に任命された枢機卿が、プレッシャーのあまり逃げ出してしまう。
ヒューマン・コメディなのでおかしいシーンもあるのだけれど、どうにもやるせなさが漂ってしまう。ちょっと良い話な場面もあるんですけどね(^_^;)
束の間の休日を過ごした法皇が下した決断も、日本人の感性では意外さを感じると思う。正直な気持ちではあると思うけど、潔いとは思えないのですね~。(;-_-) =3 フゥ
チェーホフの「桜の園」を読んでいればわかるのかしらん?